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「地域の魅力」を私たちはどうやって伝えるの?/”問い”を育む 高校生たちの物語 #06

 

「”問い”を育む 高校生たちの物語。」は、カタリバオンライン for Teensで出会った全国の高校生の「未来」と「探究」を応援するインタビュー企画。

日常の小さな疑問や違和感、純粋な好奇心や”好き”から、迷いながら一歩ずつ「マイストーリー」を歩む高校生を紹介します。

 

プロフィール

Mioさん

高校1年、福島県在住。タンキュウブ所属
伊達市の地域活性化のために、イベントの企画や野菜販売などの活動を実践中。学校の仲間と協力しながら、伊達市の良いところを日本や海外に伝えていきたい。

Somaさん

高校1年、福島県在住。タンキュウブ所属
地域との関わりを大切に、伊達市のPR活動や放課後は野菜作りなどに取り組む。探究を通じて人との関わりの楽しさを感じながら、目の前のできることから一つずつ挑戦中。

 

伊達市の活性化のために、できることからチャレンジ!

Q:今取り組んでいる探究活動/マイプロジェクトについて教えてください

 

Mio:タンキュウブに所属していて、今は学校のある伊達市の地域活性のための活動をしています。人口が少ないのが課題になっていて、チームのメンバーとアイデアを出し合いながら、地域を盛り上げるためのイベント企画に取り組んでます。

Soma:タンキュウブの活動は、1年生5人、2年生1人のチームで行っていて、地域の様々な人に話を聞いたり、授業の中で畑で作っている果物や野菜の販売などもしています。

 

Q:取り組みの中で、いまどんなことを考えてますか

 

Soma:取り組みの中で様々な人にお話をお聞きしているのですが、伊達市に対してマイナスなことを考えている人が多いと感じてます。もっと良いところを引き出して、伝えていきたいと思ってます。今は、何事も挑戦!と思って日々取り組んでいます。

Mio:新しいことを自分で考えるって難しいなと感じてます。実際にどうやったら人口が増えるのか、市役所の方ともお話をしましたが、お手本や事例をたくさん教えてもらえるわけではない。正直不安な面もありますが、伊達市の良いところを日本に限らず、海外にも示していきたいと思ってます。そのためにも、SNSを活用したり、新聞に載せてもらったり、できることを考えていきたいです。

 

▲探究活動のマルシェの様子

 

Q:お二人が考える伊達市の良いところって何ですか

 

Mio:入学するまで伊達市と関わりはなかったのですが、優しくて良い人が多いのが魅力です。探究活動を通じて、色んな方と関わらせていただいているのですが、活気のある街にしていきたいです。

Soma:僕は長閑で自然豊かなところが魅力だと思います。学校の前とか田んぼが多かったり、畑作業とかは、疲れるし汚れたりするけど、やりがいがあって楽しいです。そのうえで、自然は残しつつ、商業施設なども充実した街になると良いなと思ってます。

 

探究活動で変わった「人との関わり方」

Q:これまでの探究活動を通じて学んだことはありますか

 

Soma:一つは目の前のことを考えられるようになったことです。人任せではなく、自分で考えて、動けるようになってきたと思います。あと、探究を通して人との関わりが楽しくなってきました。中学までは人との関わりを避けてきたのですが、チームで活動することが多かったり、多くの人と関わる機会も多いので、だんだん慣れてきて、周りを気にしながら活動出来るようになりました。

Mio:人と上手く話せるようになりました。中学までは友だちが変わらなかったのですが、探究活動を通じて様々な方と話す中で、態度、表情、言葉の遣い方などコミュニケーション力が上がりました。チームで取り組む機会も多いので、社会人になったときにも、役立つと思ってます。

 

デザインって、「誰に、何を伝えたいか」を整理すること?

Q:今回、カタリバオンライン for Teensに参加した理由を教えてください

 

Mio:先生に紹介してもらったのですが、学校ではなかなか学べないデザインについて、プロの方にどんな風に見てもらえるのかなと思って参加しました。

Soma:僕はデザインの基礎を学びたいということもありましたし、違う地域の人と対話できるのが純粋に楽しみでした。

 

Q:デザインコースに参加してみてどうでしたか

 

Soma:今までの美術の時間だと、良いところのフィードバックだけだったけど、具体的な改善点もいただけて視野が広がりました。「伝わりやすさ」を意識するときに、ターゲットの大切さを学びました。デザインだけでなく、伊達市の魅力を伝える場合のターゲットって誰だろうと考えるようになりました。

Mio:私は指摘されるかと思っていたら、プロの方に褒めてもらえたのが嬉しかったです。また、色の使い方とか綺麗かということではなく、何を一番伝えたいかを考え、デザインをする上でまず情報整理をすることの重要性を学びました。参加者同士でフィードバックをする機会もあり、「伝えたいことが伝わっているか?」を考えるきっかけにもなりました。

Soma:緊張しやすい性格なのですが、家でも参加できるので、オンラインでの学びはとてもポジティブな印象を持ちました。先生の目を気にしなくてもいいので、なんか面白いことを言いたくなるし、リラックスして参加できました。

 

▲タンキュウブのロゴデザインのドラフト(上:Mioさん、下:Somaさん)

 

Q:最後に全国の高校生へメッセージをお願いします!

 

Mio:「広げる」ことが大事かなと今は感じてます。自分でも意識しているのは、友だちとかの意見を知ることもそうだし、一点集中ではなくて、広い視野を持つことを大切にしていきたいです。

Soma:「当たり前に囚われない」ことは意識していきたいです。授業でファーストペンギンの話を聞いたのですが、学校の当たり前を探して、変えたいところを見つける。例えば、「汚れがかなり目立つのになんで床が白いんだろう?」とか、自分なりに色々考えていきたいと思ってます。