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自分が一番ワクワクできることって何だろう?/”問い”を育む 高校生たちの物語 #17

「”問い”を育む 高校生たちの物語。」は、カタリバオンライン for Teensで出会った全国の高校生の「未来」と「探究」を応援するインタビュー企画。

日常の小さな疑問や違和感、純粋な好奇心や”好き”から、迷いながら一歩ずつ「マイストーリー」を歩む高校生を紹介します。

けだまさんプロフィール

高校3年、宮城県在住、科学部
地域の魅力を伝える「丸森図鑑」「仙南図鑑」の作成をマイプロジェクトとして取り組む。「自分がワクワクできるか」という想いや、人との出会い・新しい自分との出会いが活動の原動力。

 

「この地域が好き」地域の魅力を伝えるために何ができるだろう?

Q:今取り組んでいる探究活動/マイプロジェクトについて教えてください

「丸森図鑑」「仙南図鑑」という図鑑を作成し、地域のわくわく(魅力)を伝えていくことが、私のマイプロジェクトです。
昨年のマイプロジェクトアワードでも発表したのですが、宮城県丸森町を舞台に、「丸森図鑑」 の作成に取り組みました。 町に愛着を持つ皆さんに魅力を書いてもらい、地域の魅力がどんどん伝わっていくことを目指していました。

 


▲けだまさんが取り組んでいる丸森図鑑

 

そして、今年はフィールドを広げ仙南地区を舞台に「仙南図鑑」を作るために動いてます。「丸森図鑑」が一区切りついたタイミングで仙南地区以外に活動を広げようか迷ったのですが、社会 教育主事で講習をしている方や仙南地区の皆さんとお話しをする中で、「もっとここにいたい!」 と思い、引き続き仙南地区で活動しています。

丸森町も私にとっては地元ではなかったのですが、マイプロジェクトを通じて新しい出会いや学び がたくさんあり、今度は「仙南図鑑」を作ることで、もっとたくさんの刺激やワクワクが待っているんじゃないかと感じています。
図鑑作成の方法は、引き続き地域に住む皆さんに魅力を書いてもらう形式ですが、みなさんのワクワクすること、感じたことをもっと自由に絵などで描けるようにA4サイズの横バージョンに変更しています。そして、ホームページなどWeb上での取り組みにもチャレンジしていきたいです。

 


▲仙南地区にある丸森町

 

Q:「まるもり図鑑」に取り組み始めたきっかけは何ですか

純粋に「丸森町のことをもっと知りたい!」と思ったのが出発点です。 マイプロジェクトを始めたときは、ラベンダーオイルを作りたいというところからスタートしました。そこから 丸森町で開催されたYOMOYAMA COMPANY が主催する「丸森町高校生 MYPRO JOURNEY」に参加し、丸森町に住む”まるもりの魔女”という方 からお話を聞く機会がありました。現地の活動で出会う皆さんが本当に魅力的で、様々な方にお会いし触れ合う中で、この町のことをもっと知りたいと思いました。そこから私に何ができるかなと 思ってたどり着いたのが、「丸森図鑑」でした。

 

自分のワクワクする気持ちを大事に。まずは飛び込んでみる。

Q:探究活動/マイプロジェクトを通じて、どんな学びや変化がありましたか

1番は「自分のワクワクする気持ちを大事にしたい」と思えるようになったことです。 丸森町でのプロジェクトを通して、自分が好きなこと・叶えたいことを大事にしている人がたくさん いて、すごくキラキラ輝いていました。 そんな姿を見て、私自身もそうやって生きたいと思いました。まずは自分自身がその気持ちを ずっと大切にしたいし、自分の想いを言葉にする力がついたと感じています。

もちろん、楽なことばかりではありませんでした。マイプロアワードに向けて発表資料を作る際はYOMOYAMAの皆さんや先生やに何度も「なんで?」と問われることでモヤモヤすることも多かったですし、自分自身と向き合う作業が続き、思い出しても苦しかったりします。
その中で、「生きることと学ぶことは一緒」だということに結びつきました。学校で勉強することが全ての学びではなく、丸森図鑑の活動など地域の活動や日々の生活の中に様々な形の学びが転がっていて、その学びを積み重ねていくことで成長していくことを活動を通して学びました。また、活動が未来にいつかどこかで繋がるんだろうと感じています。

図鑑を見て、丸森に行ってみたいという声をいただいたり、私の想いと相手の想いが繋 がった瞬間や意見に共感してもらえる時はとても嬉しいです。何気なく興味を持っていたことや自分の体験が教科書での学びと繋がることもあり、今振り返れば本当に楽しんで活動できていたと思います。
何より、自分の知らないことを知ることで世界が広がり、視野が広がりました。自分から飛び込んでみることで、新しい出会いや発見 があると気づきました。

 

Q:これからどんなことにチャレンジしていきたいですか

将来どうしたいというのはまだ明確ではないですが、まずは「仙南図鑑」の取り組みを頑張りたいです。
SDGsのような課題解決にどのように繋がっていくかはまだ明確にはなっていませんが、今は自分が「これがいい!」と思うことをしていきたいです。その先に自分の未来や、SDGsのような社会課題解決にも繋がって いくのではないかと考えています。
この仙南地域での様々な出会いが私自身にたくさんのきっかけをくれたので、仙南で活動することを大事にして、また新たな発見をしていきたいです。

 

学校では学べないことが学べる刺激的な場所。

Q:今回カタリバオンライン for Teensに参加した理由を教えてください

出会いはマイプロアワードからの案内でした。その時に、「for teens ってなんだ?」と思ったのですが、ファシリテーションスキルなど学校ではできないスキルをスマホ上で身に付けられるのがす ごくいいと思いました。国語の時間にディスカッションをする際にファシリテーションをするのですが、みんなが興味のないテーマはシーンとすることが多く、それをどう回していけば良いかがわからなかったので、何かヒントになると思い参加しました。

 

Q:カタリバオンライン for Teensに参加してどうでしたか

ファシリテーターとモデレーターの二つの違いってなんだろうという疑問があったのですが、まずはファシリテーターの役割が知れてよかったです。講義だけでなく実践する機会があり、自分が 何が苦手なのかを知れたり、他の人が実践しているのを見て様々なやり方を知ることができまし た。きっと役立つものだと思いますし、この経験を活かしていきたいです。
印象的だったのは、参加者に話をしてもらった後の受け止め方や返し方で、講師の中川さんが、 「解釈せずに聞く。聞いたことを返すことも大事」と言っていたことでした。またオンラインだと議論が空中戦になるので、チャットやホワイトボードを使う大切さも知りました。
大学生キャストの皆さんが初参加でもやりやすいようにサポートしてくれたり、自分の実践をブ ラッシュアップしてくれるのも良かったですし、プログラム後にLINEのオープンチャットでコメントを くれるのですごく勇気をもらい、頑張ろうと思えました。
また、参加してる高校生の皆さんもすごく積極的で、この場所は熱いぞ!と感じました。それぞれ の活動を大事にしてるし、もっとステップアップしたい人が集っているので、私も頑張らなきゃとエネルギーをもらいました。

 

Q:最後に全国の高校生へメッセージをお願いします!

私は自分の気持ちやワクワクすることを大事にしたいと思ってます。なので、やってみたいという素直な気持ちで動いてみると、興味のあることや好きなことにもいつか出会えると思うので、まずはそのエネルギーを大切にしてほしいなと思います。