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自分がやってることって本当に意味があるのだろうか?/”問い”を育む 高校生たちの物語 #41

「”問い”を育む 高校生たちの物語。」は、カタリバオンライン for Teensで出会った全国の高校生の「未来」と「探究」を応援するインタビュー企画。

日常の小さな疑問や違和感、純粋な好奇心や”好き”から、迷いながら一歩ずつ「マイストーリー」を歩む高校生を紹介します。

ぬまさんプロフィール

高2、埼玉県在住、バドミントン部の部長。

趣味はバンド。文化祭ではヴォーカルで出演した経験がある。

スノーボード検定を持っている程のスノーボード好き。

将来、起業を目指して日々探究に情熱を注いでいる。

中途半端で終わらせたくない。とにかく全てをやり切ってきた。

 

Q:今取り組んでいる探究活動/マイプロジェクトについて教えてください

今までいろんな形で探究をやってきています。例えば、高1の時にはビジネスコンテストに10名の仲間と出場しました。沢山の書類や企画書を作成し、商品開発をしていく中で、さまざまな気づきを得てきました。

 

そこから、無線電力伝送に興味を持って、新たな探究テーマとして実験などをやり、経営論などの勉強をしました。他には、2021年度のマイプロジェクトアワードです。地域特別賞を頂き、探究にどんどんのめり込んでいったのを覚えています。

 

今説明しただけでも探究テーマにブレがあると感じていた時期もあり、自分でも不安で、意味あるのかな?と思っていたりもしました。普通だったら、順序立てて関連したことをやっていくのだろうけど、その時に興味を持ったものを単発的にやっていました。それでも諦めずに「やり切る」ことを大切にしていました。

 

つい最近の話だと、カタリバオンライン for Teensの実践コース「ワークショップデザイン」で、自分が企画したプログラムの開催に向けて全力を尽くしていました。1ヶ月じっくり準備を進め、無事に本番を迎えました。みんなに新ビジネスを考えることの楽しさを肌で感じてもらえて嬉しかったです。事後アンケートでも嬉しい意見が聞けて本当に開催して良かったと思います‼︎

 

自分の活動を振り返ると、今まで単発で挑戦してきた経験が1つに繋がってきていると実感しています。

探究は今までの人生のトップ3に入るターニングポイントです。

 

Q:取り組む中で嬉しかったこと、大変だったこと、工夫したことはありますか?

 

結果的に今も続けられていますが、探究について何もできていなかった時が辛い時間でした。高2の夏休みに探究をする予定でしたが、部活でも最後の大会が近づいていて、探究を考える余裕が無くなっていました。

部活では部長だし、成績に関してはクラス選別の1番上にいなきゃいけないし、探究もあるし、バンドもあって、めちゃめちゃきつかったです。そんな過密スケジュールの中で探究をするのはハードルが高かったですね。

 

そこが1番苦しかった…。ここでもう探究活動終わっちゃうかもなぁと、頭の中でよぎりました。最初は4個のうち1つは削ろうかと思っていたのですが、やめられなくて…。削ろうと思っても、親や同級生、仲間に対する思いが強くあり、みんなに「全部やり切れ」と背中を押されて必死こいてやっていました。

今思えば全てやり切っているんですよね。やっぱりこれまでの経験のお陰だと思っています。

 

いろんな探究を通して、最初はこれやっても意味ないんじゃないかなぁって思うこともあったし、友達からもそんなことしないで勉強しなよというようなことも言われたこともあった。無駄なことをしていないで勉強しないとダメだなと思っていた。でも、高1から現在までの1年半を通して、無駄なこともちっぽけなことも挑戦し続けて今があって、それが繋がってきて僕の探究になっているので、ちっぽけなことを繰り返していく中で、全部繋がる。ちっぽけなことにも一つ一つ真剣に取り組もうというように考えが変わりました。

 

自分がやってみるアクションに「くだらないことなんてない!」

 

Q:探究活動/マイプロジェクトを通じて、どんな学びや変化がありましたか

 

「僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。」という本の中に書かれている一節で、「無駄なことなんてない」「くだらないことなんてない」があるのですが、この考えを自然と持てるようになったことです。そして、これまで出会った方のおかげで成長できたので、一期一会を大切にしようと決めています。

 

更に、将来実現したい夢ができたということが、自分にとってすごく大きいところです。探究に出会うまで、将来就きたい職業はいわゆる親に喜ばれる「お医者さん」などと言っていました。そこを得られたのも探究のおかげです。

 

何より、自分に自信がつきました。最初は無理だと思ったけれど、今は自信に溢れていると実感しています。

 

Q:これからどんなことにチャレンジしていきたいですか

これからの挑戦としては、先ほどまで話してきた活動を含め、今まで色々なことを頑張ってきたので、自分の夢の実現のために本格的に受験の準備を進めようと思っています。

 

これが自分の人生の一番の挑戦かなと思っているのが、将来的に起業することです。学校で起業家講演会というものがあって、実際に起業をした人が公演をしてくれ、そこで起業家という職業に惹かれ、憧れを持つようになりました。起業家になるために、高1からの無線電力伝送を含む探究活動を通して経験を積むことで、一つずつ見通しが立ってきました。いつか無線電力伝送に関わる起業をしたいと思っています。

 

大学生との対話で、これまでの活動が全て繋がっていることに気づいた。

 

Q:カタリバオンライン for Teensに参加してどうでしたか

探究に対して熱意ある先生の薦めで、去年からマイプロジェクトに参加していたのですが、もっと実践的なスキルを身につけるためにTeensへ申し込みをしました。

その中で、イベント企画力が1番印象に残っています。ファシリテーターの大学生がすごく親切な人でした。対話と通して、これまでの自分の探究活動を振り返るキッカケになり、バラバラだったと思っていたこれまでのアクションが、今の自分の探究へ繋がっていることに気づけました。プログラム内容については、めちゃめちゃ満足しました。

カタリバオンライン for Teensへ参加していた他の高校生の印象は、いろんな考えや興味を持っている人が集まっていて、人それぞれ思っていることが違うから、みんな面白いなぁって感じました。

 

Q:最後に全国の高校生へメッセージをお願いします!

 

「くだらないものはない。」

挫けそうになった時も自分の探究の中で1番大事にしてきた姿勢です。

「くだらないものはない」から、一期一会を大切にして、自分が興味を持ったイベントや機会を逃さず、ひとつひとつ取り組んでいけば、全ての経験がいつか繋がるので、それぞれの探究を頑張って欲しいです。