実践コース「ワークショップデザイン~とことん『実践』!自分の想いをカタチにしよう~」(23年7月クラス)

2023.06.28 UP

物事の“本質”って、どうやったら見つけられるんだろう?/”問い”を育む 高校生たちの物語 #48

2023.06.28 UP

 

「”問い”を育む 高校生たちの物語。」は、カタリバオンライン for Teensで出会った全国の高校生の「未来」と「探究」を応援するインタビュー企画。

日常の小さな疑問や違和感、純粋な好奇心や”好き”から、迷いながら一歩ずつ「マイストーリー」を歩む高校生を紹介します。

たいしさんプロフィール

高校2年生、山形県出身。

弓道、ギター、アートなど幅広い趣味を持つものの、特にアート活動に力を入れている。様々な太さのペンを使って白と黒だけで描くペン画に取り組んだり、地域の美術館でボランティアを行い市民の交流を支援したりしている。

夏から発展途上国への留学を予定中。

 

人との出会いで、「発展途上国」への見方がガラリと変わった。

 

Q:今取り組んでいる探究活動/マイプロジェクトについて教えてください

 

まだまだスタートさせたばかりですが、「発展途上国への国際協力」に対する理解を広めていく活動をしています。多くの人が抱いている「発展途上国はかわいそう、恵まれていない」という見方を変えていきたいです。

1年前にルワンダで活動している竹田憲弘さんのお話を聞くまでは、私も「発展途上国は恵まれていない、だから助けなくてはいけない」と思っていました。4歳の頃に初めて海外旅行を経験した私は、機内で見た「アベンジャーズ」という映画に感銘を受け、ヒーローになって人助けをしたい・海外に出ていきたい、と強く思っていました。だからこそ、現地について詳しく知らないにもかかわらず、青年海外協力隊として発展途上国に行き恵まれていない人を助けるんだと志していました。

しかし竹田さんのお話を聞いて初めて、今まで「恵まれていない」と思っていた途上国が、実は活力に溢れた未来に繋がる場所だと知ったんです。たとえば、たしかに衛生・金銭面では豊かではないかもしれませんが、法基盤がないためにイノベーションが進みやすく、ドローン開発では世界最先端と言われています。

竹田さんのお話を聞いて現地の実態や可能性について知り、自分の考え方は間違っていたんだと反省しました。こうした勝手な思い込み・見方をしている人はきっと自分だけではないはずなので、実態を伝えていくことで、発展途上国への見方を変えていきたいと思っています。

 

色々な経験をすることで、多様な側面から物事を見られる人になりたい。

 

Q:探究活動/マイプロジェクトを通じて、どんな学びや変化がありましたか

 

物事には色々な見方があるんだ、ということが一番の気づきです。私自身、「途上国はかわいそうだ、助けなきゃ」と決めつけていたのですが、竹田さんのお話を聞き現地の人の目線に立ってみると、全く異なる景色が見えるようになってきました。

子どもがバケツで水を運んでいる様子を見た時、私たちは勝手に「恵まれていない・かわいそうな人」と認識するかもしれませんが、彼らは「恵まれているかそうでないか」という尺度では生きていないし、楽しそうに生きています。恵まれていないのは彼らの生活ではなく、そういった見方をしている私たち自身の精神・捉え方なのではないかと思います。

こうした気づきから、物事を一側面だけでなく多様な側面から見られるようになりたいと思い、色々な人と関わる機会をつくって相手の立場を想像したり、質問することで相手の考えを知ろうとしたりしています。

 

Q:これからどんなことにチャレンジしていきたいですか

 

まずは、無事に採択されたトビタテ留学Japanでの活動を通して、子どもたちとアート制作を行いながら「国際協力」について理解を深め、帰国後にその経験を伝えていくことをしたいです。具体的には、現在ボランティア活動をさせてもらっている美術館で、留学中に制作したアートを媒体とした展覧会を随時開催していく予定です。

また、「AIアートとアート」の価値づけや関係性についても研究していきたいと思っています。AIアートの出現により、多くの作品がNFT上で高額で売買されているものの、価値よりも注目度によって価格が決まっていくため、本当に価値あるアートが毀損されてしまうのではないかと懸念しています。ボランティア活動をしている美術館では、アートを通して人との繋がりを作っていくことを大切にしているのですが、アートは完成品そのものでなく、表現する過程で生まれる繋がりや想いこそが価値なのではないかと思っています。このテーマについても、東京大学で実施されているグローバルサイエンスキャンパスに応募している所なので、採択されれば更に学びを深める機会にしていけると思っています。

 

▲たいしさんが趣味で取り組んでいるペン画アート。

 

カタリバオンラインで学んだ「誰に何を伝えたいか」は、受験でもアート制作でも役に立つ!

 

Q:今回カタリバオンライン for Teensに参加した理由を教えてください

 

元々関心のあったマイプロジェクトAwardについて調べている中で、カタリバオンライン for Teensの存在を知ったのがきっかけです。ちょうど大学入試やトビタテ留学Japanの審査に向けて、デザインやプレゼンを学びたいと思っていたため、プログラム一覧を見てすぐに参加を決めました。探究を進めるために必要なスキルは学校内で学習するものの、数字の処理が主で、見せ方や話し方といった文系的な内容は習うことができていなかったんです。

特に印象的だったのは「デザインスキル」です。伝えたい相手によって、デザインの仕方やフォント・色を変える必要がある、というのは新しい発見でした。実際にトビタテ留学Japanの二次面接の際にも、デザインスキルで学んだコツを活かしてCanvaでプレゼン資料を作成しましたし、アート制作の際にも「誰に何を伝えたいのか」を意識していこうと思っています。

 

Q:最後に全国の高校生へメッセージをお願いします!

 

自分を決めつけないで、色んなことをして欲しいです。私自身、将来の夢を見つけるのにすごく苦労をしました。工作が好きだから発明家になりたい、人助けをしたいから青年海外協力隊に入りたい、アートが好きだからアーティストになりたい、など、二転三転した時があったのですが、今では将来の夢は一つだけじゃなくて良い、と思っています。

職業としては単一がテンプレートかもしれませんが、一つの分野だけでは出来ないこともあります。色々な知識を学び、総動員するからこそ浮かぶ質問やアイデアもあるはずです。一つのものに拘り過ぎず、色々なものに拘り続けて将来の夢を決めたらいいと思っています。

 

▼たいしさんが実施した高校生企画はこちら!▼

Teens会員の高校生持ち込み企画「ルワンダ留学予定の高校生と考える!『国際協力』の未来~発展途上国って、本当に『かわいそう』?~」(4/24実施)

実践コース「ワークショップデザイン~とことん『実践』!自分の想いをカタチにしよう~」(23年7月クラス)

2023.06.28 UP

大好きなこの地域を守るために、何ができるだろう?/”問い”を育む 高校生たちの物語 #47

2023.06.28 UP

 

「”問い”を育む 高校生たちの物語。」は、カタリバオンライン for Teensで出会った全国の高校生の「未来」と「探究」を応援するインタビュー企画。

日常の小さな疑問や違和感、純粋な好奇心や”好き”から、迷いながら一歩ずつ「マイストーリー」を歩む高校生を紹介します。

せいてぃさんプロフィール

高校2年生、鹿児島県在住。

校内の生徒会長だけでなく、ジュニアリーダークラブの会長も務める。

電車で2時間の範囲で行ける一人旅が好きで、出かけた先で色々な人と交流していくことが、地域愛にも繋がっている。

 

地域の人たちの声を反映して、私たちのための防災マップをつくりたい。

 

Q:今取り組んでいる探究活動/マイプロジェクトについて教えてください

 

「自然災害に強い地域を作るには?」というテーマで、地元の方々に使ってもらえる防災マップを作成しています。元々地域の様々な情報に目を通すのが好きで、たまたま私が住んでいる市のハザードマップを見た時に、2,000人の人口に対して避難所が少なすぎるのではないか、と疑問に思いました。また、自分が避難することを想定してマップを見てみると分かりづらいことも多く、これでは地域の方もスムーズに避難できないと感じたので、地域の方々にインタビューを行いながらお手製のハザードマップを作ろうとしています。

大きなきっかけになったのは、2017年に起きた水害です。元々7~8月は市にとっても水害が起きやすい時期でもあるのですが、2017年は全国的な豪雨が頻発した年で、「自然災害」が身近なものになっていました。加えて、私は自然の欲張りセットみたいに山川海に恵まれたこの地域がとても好きだったため、どうしたら自然と共存できる強い地域を作れるか?と考えるようになっていきました。

 

愛嬌と笑顔を大事にしながらも、相手が協力したいと思える話し方を。

 

Q:取り組む中で嬉しかったこと、大変だったこと、工夫したことはありますか?

 

活動に取り組む中で一番工夫したのは、アンケートを依頼する際の話し方や言葉遣いです。今回実施したアンケートは、すべて手書きで地元の方々一人ひとりに直接お願いしていったのですが、こうした活動にはあまり前向きでない方が多いと想像していたため、できるだけ断られないような説明の仕方を心掛けました。

最初は普段通りの話し方でお願いしにいっていたのですが、中には厳しいコメントをされる方もいて、そこで初めて、活動に協力いただくには普段話しているようなトーンでは通用しないんだと気づきました。そこから、できるだけ丁寧に実施背景や「地域についてもっと皆に知って欲しい」という想いを伝えていくようにしました。結果、かなり多くの方がアンケートに協力してくださり、とても嬉しくありがたかったです。

▲ハザードマップ作成にあたって使用したお手製のアンケート

 

Q:探究活動/マイプロジェクトを通じて、どんな学びや変化がありましたか

 

一番勉強になったのは、情報収集の仕方や協力依頼する時の話し方です。今までは、情報収集する際もTwitterを活用したり、人にお願いする時もついつい砕けたままで話したりしていました。

けれど今回の活動を通して、協力してもらいたいなら信頼できる情報源を活用することや、相手と立場が違うからこそ線引きをして接していく必要があることを学びました。相手とどれだけ仲が良かったとしても、砕けた話し方ではなく丁寧な言葉遣いで分かりやすく話を進めていかないと、相手が不快に思ってしまう可能性があるからです。

また、自分の強みは「愛嬌と笑顔」かもしれないということも、今回改めて気づきました。行政の人とともにこにこしながら話していたら相手もフレンドリーに接してくれたため、緊張せずに安心しながら話を進めることができました。今回、探究活動を通じて色々な人と関わったからこそ気づくことが出来ました。

今後は、鉄道の存続が地域にもたらすメリットについても探究していきたいと思っています。鉄道は、特に免許を返納してしまった高齢者にとって重要な移動手段にもかかわらず、存続が危ぶまれている路線が数多くあります。まずは私が住んでいる市を出発点にこのテーマについて探究することで、交通の便が悪い他の地域にも役立てることができるかもしれません。

 

実生活でも役立つスキルを、全国の高校生と学び高め合える場。

 

Q:今回カタリバオンライン for Teensに参加した理由を教えてください

 

Instagramで流れてきた広告を見て、面白そう!と感じたため好奇心だけで参加しました。進学にあたって総合型選抜を利用しようと思っているため、特にディスカッションスキルやプレゼンテーションスキルはとても役立ちそうだと感じています。

実際に参加してみると、普段は繋がれない神奈川県や佐賀県など全国の高校生と一緒にスキルを高められるのがオンラインならではだと思いました。また、カタリバオンライン for Teensのプログラムは全てが自分の興味あるテーマなので、学校よりも真面目に受けているかもしれないです。自分のやりたいこと・好奇心に基づいて取り組んでいるので、まったく集中力が切れないんですよね。

色々なプログラムを受講しましたが、中でもファシリテーションスキルはジュニアリーダークラブの会議進行でも役立ちました。今までは少数意見の人が取り残されてしまうような進行をしていたのですが、ファシリテーションのコツを学んだことで順序だてて進められるようになりましたし、皆と一緒に合意形成できるようになった気がします。

 

Q:最後に全国の高校生へメッセージをお願いします!

 

地域との関わりをつくりましょう!最初から深く関わる必要はありません。ちょっとずつ、挨拶からで十分です。防災の観点から見ても、日頃の地域との関わりが薄いと避難が遅れる傾向にあるため、地域との繋がりを作ることは、目先だけでなく思わぬ所でも役立ちます。地域の人を見かけたらちょっと声を掛けてみる、世間話をしてみる、それだけで全然違うので、ぜひやってみて欲しいです。

ゆい

2023.06.28 UP

探究ゼミ「SDGs サステナビリティ×実践編~私たちにできるアクションを見つけよう~」(7/18実施)

2023.06.26 UP

探究ゼミ「SDGs サステナビリティ×実践編~私たちにできるアクションを見つけよう~」(23年7月18日実施)

2023.06.26 UP

【全国の高校生へ】カタリバオンライン for Teens エントリー受付中!

2023.06.22 UP

探究活動に取り組む全国の高校生必見!
学校で学べないスキルが無料で学び放題!

全国から1,700名以上の高校生が参加する
オンラインプログラムを毎月開催中

全国の仲間とともに学び合いながら、
自分がやりたいことを実現しよう!

 


▲オンラインプログラムの様子

 

7月も大人気スキルアッププログラムをご用意

すべてオンライン開催!日本全国どこからでも気軽に参加できます!

 

 

 

◆プログラム予定(全日程20:00~21:30開催)

 

「自分の想いをカタチにして届けよう!」
●イベント企画力(7月期)
火曜コース:7/4, 7/11

 

 

「一生役に立つ『伝える力』の基礎を学ぼう!」
●プレゼンテーションスキル(7月期)
水曜コース:7/12, 7/19

 

 

「対立した意見をまとめる話し合いのコツを考える!」
●ディスカッションスキル(6月期)
木曜コース:7/13, 7/20

 

 

「グループワークが上手く進められるコツを学ぶ!」
●ファシリテーションスキル(7月期)
火曜コース:7/18, 7/26

 

 

「自分の想いを届けるワークショップづくりにチャレンジ!」
●実践コース「ワークショップデザイン」(7月期)
月曜コース:7/17, 7/24,7/31,8/7

 

 

「初心者歓迎!デザインの基礎きほんを学ぼう!」
●デザインスキル:8月から再開!

 

 

「相手にスッと伝わる文章を書くには?」
●ライティングスキル:8月から再開!

 

 

「カタリバオンライン for Teens」には

・探究活動や将来役に立つスキルを身につけたい

・自分の「やりたいこと」を実現したい

・学校外で新たなチャレンジをしてみたい

・全国の高校生と交流したい

そんな全国の高校生が集まっています。

 

高校生が自分の好きなテーマでイベントを実践する「高校生企画」などスキルアップ以外にも視野を広げたり、仲間と交流したり、将来に役立つ様々なプログラムをご用意しています。

皆さまのご参加をスタッフ一同お待ちしております!

 

カタリバオンライン高校生企画「アイスブレイクって何?知って・試して・考えよう!~緊張した雰囲気がなごむ㊙︎テクニック~」(7/4実施)

2023.06.22 UP