外暮らし、されど野良じゃない 人と猫がともに暮らすためにできること|TCPライティングコース受講者課題

2021.11.05 UP

みなさんは「地域猫」を知っていますか?地域猫とは去勢・避妊手術を受け、一代限りの命を全うできるように地域のボランティアさん達に管理された猫のことです。
地域猫の耳にはVの形の切れ込みが入っています。そしてその形から「さくら耳」と呼ばれており、これが地域猫の証となっています。

地域猫

今回の記事では、その地域猫を管理するボランティアさん達の活動と地域猫と人間の共存について焦点をあてていきたいと思います。

 

地域猫活動、なぜ必要?

猫たちに去勢、避妊という手術を受けさせるこの活動は、なぜ今の世の中に必要なのでしょうか。

その理由は、「不幸な猫達を増やさないため」です。保健所に持ち込まれる、いわゆる「殺処分」対象の猫は、そのほとんどが子猫という現状があります。生まれたばかりの命がすぐに人間の手によって失われてしまっているのです。そのようなことにならないためにも、これ以上の繁殖を防ぐための去勢、避妊手術をして猫が増えないようにする必要があるのです。

また地域の環境問題を守るため、という理由もあげられます。手術を行っていない猫達はどんどん増え、餌を探すためにゴミを荒らしたり、家の庭で糞をしたり、発情期には大声で鳴いたりします。これらの問題はその地域に住む人たちにとっては、迷惑なものです。だからこそ安心して餌を食べられてトイレもできる場所を猫たちに用意するといった地域猫ボランティアの活動が、地域の人への迷惑被害を減らすことにもつながります。

地域猫ボランティア、その知られざる活動

地域猫ボランティア活動の仕事は主に4つのステップがあります。

まずは「猫を捕まえる」です。人間に捨てられ、そこから強い繁殖力とともに増えていく猫達。地域猫活動はその猫達を捕まえることから始まります。捕まえる方法として主に「捕獲器」というものを使います。細長いゲージのようなもので、奥に餌を置き、猫がその餌を食べようとしたら扉が閉まる、というものです。稀にとても人に慣れている猫がおり、そういう子達はそのまま抱っこして捕まえることもあります。猫によってさまざまです。

次に、「去勢・避妊手術を行う」です。捕まえた猫達を動物病院へ連れて行きます。市から発行されている手術無料チケット(登録団体だけがもらえる)が使える動物病院で、手術を受けさせます。今は、去勢・避妊手術専門の「スペイクリニック」という動物病院もあるほどです。。手術はオスが約20〜25分、メスが約1時間かかります。

そして「猫を元いた場所に帰す」です。手術をした後は元いた場所に帰します。

最後は「餌やり」です。手術を受けた猫達はもう地域猫の仲間入りです。一代限りの命を全うできるようにしっかりと管理します。

このような地域猫活動のことを「TNR活動」といいます。「捕まえる…Trap」「手術する…Neuter」「かえす…Return」それぞれの頭文字を取ったものです。

これらが主な地域猫ボランティアの活動内容です。その他にも糞尿の掃除、地域住民への理解など仕事がたくさんあります。

猫 捕獲

↑捕獲イメージ画像。実際はこんな穏やかな顔をしていません。

猫と人間が共存できる社会へ

昔は野良猫=殺処分という認識が根付いていました。しかし今日では、耳カットのある猫は殺処分対象にはなりません。猫は守られる存在となったのです。

とはいえTNR活動は生半可な気持ちでできるものではありません。辛いことや苦しいことも多々あります。

そもそも猫が増えるのは猫のせいではなく、捨てる人間達のせいです。だからこそ私たち人間にできるのは、捨てさせない状況をつくること。そして猫たちもこの世の中で安心して生きていける場所を作ることではないでしょうか?

一代限りの地域猫。その命をあたたかく見守りましょう。

地域猫

(執筆:10月期TCPライティングコース|高1・ねこゆいさん)

ジェンダーレスの漂流時代 「どちらともいえない」私たちの流れ着く先は?|TCPライティングコース受講者課題

2021.11.05 UP

いつも通り、むっくり起き上がってから私は朝のインスタントコーヒーから沸き立つ蒸気をボケっと眺めてふぅぅ、とひと息つく。いつまでもそうしていてはせっかくのコーヒーが冷えてしまうから、いつものミルクを今日は多めに注ぎ足して、まろやかで贅沢な一杯を飲み干す——。
そこでふと、気づいた。

ジェンダーは、コーヒーとミルクの関係に似ているのではないかと。

 

ミルクとコーヒーしか淹れちゃいけない

ジェンダー コーヒー

「ジェンダーがコーヒーとミルクの関係に似ている」とはなんのこっちゃ、と思われる人がほとんどだと思います。たとえば、コーヒーの割合が変われば、カフェラテにもカフェオレにもカプチーノにもなりますよね。またコーヒーだけではなく、紅茶とミルクの組み合わせならミルクティーにもなります。
これを性別に当てはめて考えてみましょう。誰しも「私、100%女性です!」「俺、100%男性です!」と思っている方は、案外少ないのではないでしょうか。例えば1人の人間の性別全体を100としてみたときに、本人は80%は女性だけれど20%は男性だと認識しているかもしれません。あるいは、男・女どちらも50%ずつだよという人もいるのかもしれません。こうやって考えていくと、なんだか面白くなってきませんか?世間では、このように自分で認知している身体や心の性別のことを「性自認」といいます。

性別というのはコーヒーとミルクの二つに分けることなんてできないように、決して「男性」「女性」で分けられないと思うのです。これがいわゆる多様性だと私は思っています。

このような違いがたくさん出てくることで、もちろん良い面もあるのですが、反対にさまざまな問題も生まれてきています。そこで、今回はこの「多様性」をキーワードにジェンダーについて考えていきたいと思います。

丸をつけたいのは、性別欄「男・女」の間にある「・」

ジェンダー

男性・女性という二分法(バイナリー)に当てはまらない人、「男性とも感じない」「男性と女性の間にいる気がする」という人。 こうした性自認や性表現を持つ人をノンバイナリーと呼びます。
有名人のなかにもノンバイナリーを公表している人がいます。日本では7月に宇多田ヒカルさんが公表し、話題に。 イギリスの歌手ウィル・スミスや、​『​クィア・アイ』のジョナサンもカムアウトしています。

かくいう私もそのノンバイナリーに当たります。小さい頃から私は性別欄の「男・女」の間にある「・」に丸を付けられたらな、と感じていました。なぜ「どちらか」に丸を付けなくてはいけないのか、幼いながらにごく小さな疑問を抱いていたのです。

ファッションに関しても、最近はユニセックスなものに興味があります。例えば卒業式などの身近なイベントでも着る「袴」。わたしも小学校を卒業するときに着たことがあります。

江戸時代、もともと男性用の着物だった袴。明治時代になると、動きやすさと実用性の面から女性にも徐々に広まっていったそうです。袴の歴史や文化だけを見ても、日本では150年以上も昔からジェンダーレスファッションが日常に取り入れられていたとわかります。

このようにジェンダーレスな歴史や文化があるにもかかわらず、やはり世の中には書類の性別欄やファッションなどをはじめとする、男性と女性だけの「無意識的」二分が数多く存在していると感じるのです。

「どちらともいえない」私たちの流れ着いた先には

ジェンダー

性自認に関する言葉は、ノンバイナリー以外にもたくさんあります。 トランスジェンダー、xジェンダー、クィア、アセクシャル、デミロマンティック……。 聞いたことがあるものもあれば、知らないものもあるかもしれません。調べてみると、ジェンダーに関する呼び方には85種類以上もあるんだとか。さすがに全部の呼び方は覚えきれないでしょう。

<参考>THINK ABOUTPRIDE JAPAN

しかし言葉があることによって、「自分だけじゃないんだ」「社会に認められた」と居場所を感じられる人もいると思うのです。

今の世の中はまるで、狭い船の中で「男はここ」「女はここ」と座席指定されているような窮屈で息苦しい状況ではないでしょうか。私は窮屈な船を飛び出して、もっとたくさんの場所でジェンダーレスが広がっていけばいいなと思っています。

「別に自分は心も身体も男/女だし、ジェンダーレスじゃなくたっていい」という考えを持っている人もいるでしょう。また「トランスジェンダーの人がどんな服を着ていたって自分は​差別しないし、自由に着ればいいよ」という声も耳にしたことがあります。この後者の声は一見協力的で理解があるように見えますが、実はそうではないと私は思っています。

例えば「身体は女の子だけど心は男の子」というトランスジェンダーの人が「男子の制服を着る」とします。「着た」という結果に目がいきがちですが、実は身体の性とは異なる制服を着るのにめちゃめちゃ悩んだ背景があると考えられませんか?「心の性と一致する制服を着ること」は、勇気を出した結果、行動だと思うんです。このような悩みや勇気は、心と身体の性が一致している人にとって無縁なもの。トランスジェンダーの人たちに立ちはだかる壁を、無意識のうちに「男女差のある服」という形で見てみぬフリをしてきたのがこれまでの世の中だったと思います。

しかし、今では少しずつ人生の選択が「性別」によって制限が少なくなってきました。より自由に表現できるようになった現代だからこそ、自分自身が「らしく」あれる性のあり方を探していってもいいんじゃないかと思います。「女性らしくなくては​いけない」「男性らしくなくてはいけない」と自分に呪いをかける「らしさ」はどこかに投げ捨てて、「自分らしさ」を磨いていくことで、ようやく「性別の枠に当てはめない生き方」が見つかるのだと思います。

私たちはいわば漂流者です。これまで世の中に当たり前にあった性別という「枠」が今、少しずつグラデーションになっていこうとしています。自分とは異なった性のあり方に違和感や抵抗感を覚える人も少なからず居ることでしょう。しかし、そんな時こそ自分の軸となっているものはなんだろう、と問いかけてみることが大切なのではないでしょうか。流れ着いたその先に、必ず陸はあるはずです。

 

なんだか性別の話って奥深くて難しそうと思っている方もこれを機にぜひ、「自分の性は何パーセントくらいかな?」と考えてみませんか? インターネットでいくつかの質問に答えるだけで性別を診断してくれるサイトもあるので、自分について知るときの参考にしてみてくださいね。

○セクシュアリティ分析 anone, https://anone.me/

(執筆:10月期TCPライティングコース|高1・ユッカさん)

 

高校生による高校生のためのオリジナルイベント3選【オンラインイベントコース修了生、その後】

2021.10.30 UP

「自分が1からイベントを企画して開催できるなんて、思ってもみなかった」

中高生のアウトプットやクリエイティブをサポートするTeens Creative Program(TCP)の「オンラインイベントプロデュースコース」に参加したほとんどの中高生が、こう言います。

月に1回の発表会「Teens Creative Fes」に向けて準備を進める中で、1から企画をし当日の運営までを実践する大変さも楽しさも味わえるこのコース。自分の本当にやりたいこと、伝えたいことは何かという問いと向き合ういい時間となっています。

そして修了生のなかには、カタリバオンライン  for Teensの公式プログラムとしてイベントを開催したメンバーも!

今回はそんな「オンラインイベントプロデュースコース」の修了生が実践したイベントを3つご紹介します。

※今回紹介しているイベントはすべて終了しています。

 

相談ってなんだろ?「寄り添う」について考える会|ちほさん(高3)

身近な人が悩んだり困ったりしている……。そんな時相談に乗りたいと思うけれども、どう声をかけていいか迷ってしまうものです。高3のちほさんはそんな誰もが抱えるやさしい悩みについて、「寄り添う」とは何かを考え、実生活に活かせるヒントをみんなで見いだしていくイベントをつくってくれました。

https://katariba-teens.online/1295

ラップ×自己内省=自己肯定感を高める|ゆうやさん

自分に自信がないという人は、案外多いのではないでしょうか?そんな悩みを持つ人にうってつけだったのがゆうやさんのラップのプログラム。なんと自分を表現する手段に「ラップ」を活用するのです。初めてのリリックづくり、そして実際にラップを披露……。参加者は意外な自己表現の仕方に楽しさを感じていました。

https://katariba-teens.online/1389

理想の教育って何だろう?|Mocaさん(高3)・Moco(高2)

高校生オリジナルプログラム初の「共同企画」となったMocaさんとMocoの「理想の教育って何だろう」。ひとり親家庭で育ってきたという共通点を持つふたりだからこそ、勉強する時の寂しさを理解し合えたと言います。そんなふたりが同じような思いを抱えた同世代の人たちのためにコミュニティをつくりたいと動いた第一歩がこのイベントでした。中高生にとって身近な教育について気軽に話し合える時間となりました。

https://katariba-teens.online/1856

【絶賛大募集】オンラインイベントプロデュースコース一緒に一緒にイベント作りませんか?

現在オンラインイベントプロデュースコースは毎月、発表会を含め全4回の日程で開催中です。テスト期間と被っていても、無理のない形で参加してもらえるようサポートします。また一度参加した修了生の参加も大歓迎です。

https://katariba-teens.online/2411

ライティングコース修了生のリアルな声、まとめました【参加者インタビュー】

2021.10.29 UP

ライティングコースインタビュー

カタリバオンライン for Teensでは、さまざまなコースに参加した中高生に参加者の生の声を聞く「参加者インタビュー」を行っています。今回はTeens Creative Programの「ライティングコース」修了生に実施した4つのインタビューをご紹介。コースの雰囲気や参加後の変化などをリアルに語ってもらっています。

 

「ライター気分が味わえる!文章を書くことにガッツリ取り組んだ先にある楽しさ」あいりんさん

もともと文章を書く仕事に興味があったというあいりんさん。学校ではなかなか経験できない「自分の好きなテーマで書く」という体験を通して、ライターになったような気分が味わえたそうです。

https://katariba-teens.online/1608

 

「作文が以前よりもスムーズに!他の人の視点や文章を真似て学べる時間」 テンさん

第1期唯一の中学生メンバーとして参加してくれたテンさん。思った以上にしっかりとした添削に驚きつつも、作文を書くスピードがアップするなど日常生活にも学んだことが活かされているという声をいただきました。

https://katariba-teens.online/1650

 

「読んでくれる誰かのためにも自分の挫折体験の文章を。書く葛藤の先で得られたものとは?」 ももさん

もともと書くことに強い興味を持っていたものの、少し恥ずかしさもあって踏み出せなかったというももさん。そんな彼女がなぜ「自分の挫折」を書いたのか、その理由についても語ってもらいました。

https://katariba-teens.online/1669

 

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【絶賛大募集】ライティングコース11月期で一緒に学びませんか?

現在ライティングコースは11月4日(木)スタートの11月期メンバーを募集中です。テスト期間と被っていても、無理のない形で参加してもらえるようサポートします。また一度参加した修了生の参加も大歓迎です。自分の書く力の成長を実感してみませんか?

https://katariba-teens.online/2054

 

【ライティングコース卒業課題まとめ】メイク・競技かるた・ご当地ヒーロー・SBNR…テーマ自由すぎない!?

2021.10.29 UP

ライティングコース 8月期

高校生のアウトプットをさまざまな形で応援する「Teens Creative Program」。2021年7月からスタートしたライティングコースは、現在13人の修了生を見届けてきました。

「伝わる文章を書く」ことを目標に、文章の設計図である構成作りから取り組む1カ月。「自分の書きたいテーマで書く」という学校ではなかなか経験できない「書く体験」を通して、自分の想いを言葉にする大変さと楽しさを味わっています。

今回は2期以降の受講生の卒業課題を紹介します。

 

「私が初めてメイクをした日の話」 はるさん

「メイクをするにはまだはやい」とか「いい歳なのに化粧しないの」とか、メイクにまつわるいろんな小言に一言物申す、読んだ後スッキリすること間違いなしの記事です。メイクに興味がある人も必見!

https://katariba-teens.online/1678

「百人一首・競技かるたって知ってる?」 ゆなさん

『ちはやふる』などで知っている人もいるかもしれない「百人一首」、「競技かるた」。その魅力について、この競技に捉われたひとりであるゆなさんがわかりやすく解説してくれています。

https://katariba-teens.online/1691

「ドゲンジャーズってドゲン?」 Hさん

福岡の超ご当地ヒーロー「ドゲンジャーズ」の魅力を、「地元への貢献」という視点から見つめた記事です。地方創生というワードにピンと来る人におすすめ!

https://katariba-teens.online/1699

「藤井風の「帰ろう」がくれた自分の生き方への問い。幸せな死を迎えるためには?」 あゆのさん

好きなアーティストの楽曲から生きる上での大きなテーマ、問いを得たというあゆのさん。そして出会った「SBNR」という言葉について自分なりの考えを深めています。

https://katariba-teens.online/1930

ライティングコースでは自分の「興味」や「好き」を言葉にできます!!

紹介した4作品をみただけでもわかるように、TCPライティングコースの修了生はみんな、本当に自由なテーマで文章を書いています。

「最近気になる社会問題やニュース」もよし! 「学校で取り組んでいること」もよし! 「好きなマンガや本、アニメの紹介」もよし! 「好きな芸能人の推しポイント」もよし! 基本的にテーマは自分で決められます。もちろん自分だけでテーマが決められない人は、テーマ探しからサポートするので安心を。

ライティングコースに参加した人たちからは、書く力が身につくのはもちろん、自分の好きなことととことん向き合う楽しさやたくさんの人の興味に触れられるといううれしい声をたくさんもらっています。

まずはあなたの興味関心を楽しく話に来る感覚で、参加してみませんか?

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【絶賛大募集】ライティングコース11月期で一緒に学びませんか?

現在ライティングコースは11月4日(木)スタートの11月期メンバーを募集中です。テスト期間と被っていても、無理のない形で参加してもらえるようサポートします。また一度参加した修了生の参加も大歓迎です。自分の書く力の成長を実感してみませんか?

https://katariba-teens.online/2054

 

第1期生の作品も読んでみてね✨

https://katariba-teens.online/1252

11/30(火)~12月期続々スタート!各種コースをチェック!

2021.10.26 UP

12月期のコースがリリースされています!この冬、新しい一歩を踏み出しませんか?

※各コース名をクリックすると詳細に飛べます

<11/30(火)スタート>
デザインコース【アドバンス編】
オンラインイベントプロデュースコース
プレゼンコース【ベーシック編】

<12/1(水)スタート>
プレゼンコース【アドバンス編】

<12/2(木)スタート>
ライティングコース

<12/4(土)スタート>
デザインコース【ベーシック編】

知識も経験もいらない!?デザインコース(※現在休止中)参加者の声をまとめました

2021.10.24 UP

 

ちょっと練習から本番。その場でアウトプットできる面白さ

—— さやかさんが今回Teens Creative Programの「デザインコース」に参加しようと思ったきっかけを教えてください。

SNSの広告でカタリバオンラインの「マイプロスタートアップ」というプログラムを見かけたのがきっかけです。私はまだやりたいことが明確になっていなかったので、それを見つける機会にと、参加しました。そこでキャスト(大学生スタッフ)からデザインコースを紹介してもらったんです。ポスターやクラスTシャツ制作でデザインをしたことはあったのですが、すべて感覚だったので基礎やルールを学びたいと思い、このコースを選択しました。

▲さやかさんが以前作ったというTシャツのデザイン

 

—— 実際に参加してみていかがでしたか?

発表会を含め全4回のプログラムだったのですが、非常にコンパクトにまとめられていて要点が分かりやすかったです。また学んだことをその場ですぐにアウトプットするワークも用意されていました。ちょっと練習からの本番という流れが、実践的で楽しかったです。

—— 具体的にはどんなことを学んだのでしょうか?

デザインとアートの違いだったり、デザインの4原則だったり……。あとは「どんな人に伝えたいか」「伝えたいことの優先順位は?」ということも考える機会があって、デザインは伝える手段なんだと知りました。ついつい伝えたいことを盛り込みたくなるのですが、優先順位を意識して、情報を詰め込み過ぎないことの大切さを学びましたね。

自分の中にはないものに気づける、同期・キャストの存在

—— デザインは伝える手段、情報を詰め込み過ぎないといった新たな学びがあったとのことですが、難しいなと感じる部分もあったのではないでしょうか?

基本的にどこをどうしたらいいのかといったことを考えるのは好きなので、デザイン自体は楽しかったです。ただ伝えたい情報を発信するのに適した画像を探すのが案外大変で。そこはコース担当のあやきゃんさんやゆいとさんにおすすめのフリー素材サイトを教えてもらって、なんとかイメージに近いもの選ぶことができました。

—— デザインの基礎だけでなく、そういうお役立ち情報などの共有もあったんですね。

お役立ち情報はもちろん、雑談も結構ありましたね。その中でデザインの考え方についても教えてもらいました。またコース担当のふたりがとてもフレンドリーで。4回のコースで課題が終わらなくても、LINEやメールで最後までサポートしてくれたのも心強かったです。

—— 同期のメンバーもいたと思います。

同世代のメンバーとは、コース中にいろいろ意見交換をしました。中でも「デザインの4原則」を満たしたものを見つけようというテーマの時は、それぞれ持ち寄るものがちがって。私では持ってこなかったようなものを持ってくる人もいて、それが面白かったし、自分にはなかったものに気付くきっかけになりました。

ZINEづくりに挑戦。カメラも極めたい

—— 今回のデザインコースでの学びは、今後に活かせそうですか?

ZINE※作りに活かして見たいなと思っています。とんだ林 蘭さんというアーティストの方が作るコラージュ作品のようなものを作ってみたいなと。

※個人で作る冊子、雑誌のようなもの

またカメラを買ったので、これも作品づくりのために極めていきたいですね。

▲買ったばかりのさやか’sNEWカメラ

 

—— 最後に、デザインコースに興味がある人に「ここがおすすめ」というポイントがあれば教えてください。

参加しているメンバーはほとんど、デザインの知識も経験もありません。内容も知識がほぼないことを前提に作られているので、気軽に楽しく取り組めると思います。またサポートしてくれる人が、中高生ともとてもフラットに接してくれるので楽しい時間が過ごせるのではないでしょうか。なにより自分の中にはないものに気づける面白さは、参加したからこそ味わえたなと思っています。

 

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なんだかすごいスキルやセンスが必要そうだと思われがちなデザインの世界。しかし基礎やルールを知れば、誰でもきっと伝えたいことを周りの人に届ける手段として活用できるのだと、さやかさんは教えてくれました。

デザインコースは、9月以降も開催が決まっています。「なんか、カッコイイ……」と少しでも気になった人は、よかったらコース詳細ページものぞいてみてくださいね。

▼コース詳細ページはこちら▼

https://katariba-teens.online/1522

▼20分で体験できるプログラムも▼

https://katariba-teens.online/741

藤井風の「帰ろう」がくれた自分の生き方への問い。幸せな死を迎えるためには?|TCPライティングコース受講者課題

2021.10.15 UP

私の好きなシンガーソングライターの藤井風さんに、「帰ろう」という歌があります。この曲についての彼のインタビューに「幸せに死ぬためにはどう生きたらええの?」という問いが出てきます。

 

 

これを聞いてはっとした人もいるのではないでしょうか。いつか必ず死ぬという事実に目を向けたとき、生き方を見直そうと思うことはしばしばあると思います。

私も「つまんないな…」とぼやきながら学校の授業を受けること、家族に余計な一言を投げかけてしまうこと、後回しにしていた課題に追われることがよくあります。でも、死に際に何らかの後悔を残すなんて絶対嫌ですし、幸せに悔いなく生きたい…。

彼の問いかけをきっかけに死の瞬間を想像してみてから、私は自分が納得できるライフスタイルとは何か本気で追究したいという気持ちが湧いてきました。そこで主に本やYou Tubeを使って調べているうちにヒットしたのがSBNRという言葉でした。

SBNRとは?

Spiritual But Not Religiousの略で、「無宗教型スピリチュアル層」を意味するSBNR。一言でいうと「心の豊かさ」を大切にするライフスタイルです。そういう思想や活動があるのかと思われるかもしれませんが、あくまで個々人の考え方や行動にとどまります。

アメリカや世界における人々の問題意識や意見、傾向に関する情報を調査する研究機関「Pew Reserch Center」の2017年の調査によると、アメリカ人のうち27%がSBNRに該当するといわれています。実にアメリカの4分の1の人口です。

参考:More Americans now say they’re spiritual but not religious

アメリカで広がりを見せているとわかったところで、具体的にどんなことをしているのかをイメージするのは難しいでしょう。そこでどんな具体例があるか、ご紹介します。

たとえば「ヨガ」や「瞑想」は、SBNRの中でも広く知られています。もしかしたら、ちょっととっつきにくさを感じる人もいるかもしれません。しかしこれらのどれもが実際に、心の豊かさという視点からみて人々にメリットをもたらすことが研究でわかっています。たとえば「瞑想」とはシンプルにいうと独り静かに座って呼吸を繰り返すことなので​すが、物理的に脳内の様々な部位を活性化させたり、幸せホルモンといわれる「セロトニン」という物質を分泌させることが脳科学の観点からも確かめられています。「google」に代表されるシリコンバレーの企業群が「瞑想」を人材育成の研修に取り入れ始めたことからも、近年世界中で注目されています。

※厚生労働省の情報発信サイトによる詳しい説明もあります。
<瞑想>https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c02/07.html
<ヨガ>https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c02/13.html

さらに私たちの生活の身近な例では、「自然との触れ合い」。キャンプに行ったり、お花見をしたりしたとき、自然に囲まれて和やかな気分になった経験がある人もいると思います。またどこかに出かけなくても、観葉植物を置いたり、窓を開けて風を感じたりするだけでも自然との触れ合いによる「心の豊かさ」が得られるでしょう。

ミニマリスト

他にも「本当にお気に入りのものに囲まれること」もSBNRの1つです。こだわりの物だけを置いた自分だけの空間で、毎日ときめきとリラックスを感じながら生活することもまた、心に豊かさを届けてくれます。自分にとって必要最小限のものしか身の回りに置かないミニマリストも、このSBNRに似通っている部分があると思います。

そして「健康」。運動不足や栄養の偏りからくる生活習慣病やうつ病などの様々な健康問題が絶えない現代社会です。忙しい日々を過ごしていると、運動の習慣や健康的な食生活がないがしろになってしまうことも珍しくないでしょう。だからこそフィットネスや食生活により自分にとっての本当の健康を追求することが「心の豊かさ」を大きく高めてくれます。

私が考えるSBNR

私が考える「心の豊かさ」とは、満ち足りていて明るい気分でいたり、何かに深く感謝したりしているときに生まれるものです。そこで自分なりに考えたSBNRの工夫を試しに実践してみました。

まず実践してみたのは、犬の散歩のときに、すれ違った人に笑顔で「こんにちは」と挨拶することです。少し勇気がいりましたが、案外ほとんどの人が同じように返してくれました。加えて相手も嬉しそうな顔になったたときはふわっと心が温まり、なんだか胸を張って歩きたくなるような爽快な気分になるのです。

また、朝起きてすぐとねる直前に約10分間優しいBGMを流して、ワクワクすることや感謝していることなどについて意識を向けたり、深呼吸をゆっくり続けたりする時間を設けてみました。朝晩のこの10分間で自分の気分をリセットできると分かると、日中どんなに慌てることがあっても「何とかなるさ」と思えるのが不思議です。どちらの習慣もまだ始めて一週間ですが、私の考える心の豊かさへの効果を実感しています。

幸せな人生とは、何気ない日常における「心の豊かさを大切にすること」が積み重なって、つくられていくのではないでしょうか。毎瞬の自分の心がどうあってほしいのかを考えることは、自分の生き方そのものを考えるきっかけになるかもしれません。私はまだまだSBNRという言葉の意味や実践の仕方について十分に理解しきれていませんが、このライフスタイルや心の豊かさについて目を向けることでは、自分の生き方を考えるきっかけをもらえました。私はこれからもSBNRを自分なりに追求し、これからも実践していきたいと思います。

 

(執筆:9月期TCPライティングコース|高2・あゆのさん)

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あゆのさんが受講したライティングコースは、10月以降も開催予定!

文章を書くのが苦手な人も、もっと好きになりたい人も。

文章を書くコツはもちろん、書き終えた時の達成感、爽快感を味わいませんか?

▼コースについて詳しく知りたい人はこちら▼

https://katariba-teens.online/2054

▼コース受講生の卒業課題はこちら▼

https://katariba-teens.online/1252

https://katariba-teens.online/1699

https://katariba-teens.online/1691

https://katariba-teens.online/1678

読んでくれる誰かのためにも自分の挫折体験の文章を。書く葛藤の先で得られたものとは?【プログラム参加者インタビュー】

2021.08.31 UP

中高生の「やりたい」をカタチにするサポートプログラム「Teens Creative Program(以下、TCP)」。オンラインイベントプロデュース、デザイン、ライティングの3つのコースがあり、それぞれイベントや広告ポスター、WEB掲載用の記事といったアウトプットに挑戦できます。

ただこの各コースはどれも、全4回のプログラムということもあって「興味はあるけれど……」と迷っている人もいるのではないでしょうか?

「どんな内容なの」
「難しくない?」
そんな疑問に答えるため、プログラムに参加してくれた中高生にインタビューをしました。

今回インタビューに協力してもらったのは、『私を変えた挫折と「校外活動」との出会い』という卒業課題で自分の過去を赤裸々に振り返る勇気ある文章を書いたももさん。その文章ができるまでの裏側には、葛藤があったようです……。

 

書く恥ずかしさから一歩踏み出すきっかけが欲しかった

—— ももさんが今回、TCPのライティングコースに参加してみようと思ったきっかけについて教えてください。

もともと本を読むのが好きで、自分で書くことにも興味を持っていました。しかしいざ書こうと思うと、自分の文章への自信のなさや、純粋に書いたものを見られることへのほんの少しの恥ずかしさもあって一歩踏み出せずにいたんです。

そんな時カタリバオンラインの特別プログラム(単発の講座)で現役のライターさんに文章を教えてもらえる機会があると知ったのですが、タイミングが合わずに参加できませんでした。だから今回TCPライティングコースでようやく、ライターさんに教えてもらえる機会への参加が叶ったんです。

—— ライティングコースに参加することにどんな楽しみや期待を持っていましたか?

自分が書いた文章を添削してもらえることを、一番楽しみにしていました。また同世代の人たちの文章も読めると聞いていたので、ワクワクしていましたね。書くときに気を付けるべきところ、読み手に伝わるコツも学べたらいいなあと期待していました。

書きたいはずのテーマとの葛藤 乗り越えた先の爽快感

—— 実際に受講してみて、いかがでしたか?

文章を書き終わったあとの爽快感はたまりませんでした。というのも私は今回、自身の体験談を記事にしたのですが、自分のこととはいえ挫折に触れることもあり、どこまで書くのか葛藤する時間があったんです。ただ自分が進路を決めるというターニングポイントを迎えていることもあって。もう一度これまでのことを振り返っておきたい、気持ちを残しておきたいという思いが強くなり、『私を変えた挫折と「校外活動」との出会い』というタイトルで文章を書くと決意しました。とはいえやはり、文章を書き始めるまでには少し時間がかかりました……(笑)。

▼ももさんが書いた文章はこちら▼

https://katariba-teens.online/1170

また書いた文章がWEB上に掲載されることを意識できるのもよかったです。私は「ですます調」の文章があまり得意ではないのですが、今回書いた文章がカタリバオンラインfor TeensのWEBサイトに載ると聞いていたので、苦手な文体にも挑戦できました。自分を振り返る自分のための文章であることはもちろんですが、読んでくれた人のためにもなる文章を考える機会にもなったと思っています。

—— キャストのサポートはどうでしたか?

DAY1とDAY2では、文章を書くときのコツを分かりやすく教えてもらえました。私たち中高生の進み状況を細かく確認しながら進めてくれているのが画面越しに伝わってきたのもうれしかったですね。全体的に雰囲気の柔らかさもあって楽しかったです。

またなにより、こんなにも細かく自分の文章を見て添削してくれるとは思っていませんでした。

人の記録を残すエッセイに挑みたい

—— 今回のライティングコースで学びを通して新たに挑戦してみたいことなどが見つかっていたら教えてください。

エッセイを自分でも書いてみたいと思うようになりました。もともと本を読むのが好きで、中学生の頃は物語のような文章を書いていたんです。高校に入ってからはエッセイにも魅力を感じていて、自分の記録を自分の言葉で残せたら楽しいだろうなと思っています。また取材を通して他の人の記録を残すような文章にも挑戦してみたいです。

進路も文学系の学部を目指しています。ライティングコースやこれから学ぶであろうことも活かしながら、いろんな文章を書くことを極めていきたいです。

—— 最後に、ライティングコースに興味がある人に「ここがおすすめ」というポイントがあれば教えてください。

やはり現役のライターさんからコメントやアドバイスがもらえるところがおすすめポイントだと思います。また自分で文章を書いているものの自信がない人や、書きたい、伝えたいけれども書けないと悩んでいる人にはうってつけの内容ではないでしょうか。伝える、伝わる文章を書くための技術を教えてもらえるはずです。また同世代の人たちも一緒に受けるので、リラックスしながら学べると思います。

 

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中学生や高校生の頃は案外、自分が伝えたい、書きたいと思ったことを文章にする機会ってあまりない気がします。ライティングコースでは、書くテーマから自分で決められます。だからこそ悩むこともあるでしょう。でも大丈夫です。気軽に相談できるスタッフや同じ時期に受講する同世代の仲間がいます。

ライティングコースは、9月以降も開催が決まっています。ももさんのように自分で書く一歩を踏み出したいと思ったことがある人、テーマから自分で決めて書ききってみたいと願ったことがある人の参加、お待ちしております!

▼コース詳細ページはこちら▼

https://katariba-teens.online/2054

▼コース受講生の卒業課題はこちら▼

https://katariba-teens.online/1252