聴いている間の主人公は私|TCPライティングコース受講者課題
音楽を聴くだけで自分に自信がつく?
「空間音楽」を、みなさんは知っていますか。あまり聞きなじみがない人もきっと多いんじゃないかと思います。空間音楽とは、自分が想像した場所や、その雰囲気の中に実際にいるかのように私たちを錯覚させてくれる音楽のことです。
頭の中である曲がぐるぐると繰り返されていたり、自然と口ずさんでいたりすることは、誰でも経験したことがあると思います。
私が空間音楽を聴き始めたのも、映画で流れていたある曲が何日も頭から離れなくなったからです。その曲は、映画 “The Greatest Showman”の劇中歌 “A Million Dreams”という曲です。この曲があまりにも頭の中で流れ続けるので、私は検索して何度も聴くようになりました。
曲を聴いているうちに、その映画の世界の中にまるで自分も入っているかのような不思議な感覚が私の心に芽生えたのです。そして、自分もその主人公になったかのような自信がわいてきました。
この体験から、他にも同じような楽曲がないか調べたときに出会ったのが、空間音楽でした。
空間音楽の種類は無限大!?
空間音楽は多種多様です。
先ほど挙げた映画音楽では、ロマンチックなラブストーリー系の曲から、ハラハラするホラー系の曲、聴くと気持ちが軽くなるコメディ系の曲まであり、好きなストーリーの世界に没入することができます。
他にも日常から離れて、異世界の空間を体感できる宇宙っぽい音や神秘的な音、わくわくした子どものころの気持ちを思い出させてくれるようなテーマパークの音楽もおすすめです。実際に自分が今どこのエリアにいるかを想像しながら、ディズニーリゾートの音楽を聴いてみてください。ディズニーシーにあるアラビアンコーストの音楽を聴いていると、ジーニーの青い顔とカレー味のポップコーンの香りも想像させてくれます。
また、落ち着いた気持ちになれるカフェの音、リラックスできる森や自然の音はどんな人でも楽しめると思います。風に揺れる木々の葉や小川のせせらぎの音は、安らぎのひと時にぴったりの空間音楽です。
どこか懐かしい気持ちになれる昭和ポップスや、旅行に行った気分になれる民俗音楽、季節感を感じられる音楽は特に私のお気に入りです。最近私は、夏の虫の音・夏祭りの音楽・花火の音・風鈴の音を聴きながら普段とはまた違ったかたちで夏を味わっています。
今挙げたもの以外にも、自分が場面や気持ちを想像することで空間音楽の種類は無限に考えられます。特にコロナ禍で旅行やレジャーに行けない今、空間音楽は家にいながら海や山、テーマパークなどのさまざまな場所にいる気分を味わう機会をくれます。空間音楽は、場面やそこでの気持ちを想像することで、その時々の気分で無限に変化するとも言えるのです。
おすすめの楽しみ方
それではここで、私のおすすめの空間音楽の楽しみ方を紹介します。
まずはじめに、自分が今どんな気分なのかを考えます。
その後に自分は今日どんな気持ちで一日を過ごしたいかを考えましょう。そこまで決まったら、その気分や世界観に合った音楽を探していきます。例えば「ゆったりとした気分で過ごしたい」のならカフェミュージック。「アクション映画の主人公みたいなモチベーションで課題に打ち込みたい」のならアメコミ系映画の楽曲、といった感じで自由に選んでみてください。
あとは聴くだけです。
頭の中で想像を膨らませながら、ヘッドフォンでその音楽を聴いてください。
ここで聴くときに一番意識して欲しいのは、自由に好きなように想像しながら聴くということです。例えば「この一定のリズムになっているところは登場人物の鼓動を表しているのかな」といった感じで、「自分の好きなように想像して聴くこと」を意識してみてください。こうすることでスッと空間音楽の世界に浸ることができると思います。
通勤通学の電車で聴いたり、夕方の自由な時間に聴いたり、寝る前に聴くのも、楽しみ方は様々です。
自分なりに空間音楽の楽しみ方を見つけるのも、きっと面白いと思います。
空間音楽で没入感を味わおう
空間音楽の一番の魅力は、自分が映画の主人公になったかのように思えたり、それによって自分に自信がついたりすることだと思います。
誰にでもなかなか気分がのらない日があると思います。そんな日でも空間音楽は、自分の気持ちを好きなように変える助けになってくれます。そして毎日の疲れた現実の世界から、一歩距離を置いて他の自分だけの世界に没入することができます。
私は空間音楽を聴くようになってから、前よりも日々が少し色づいて見えるようになったり、楽しく過ごせるようになったりしました。
ぜひみなさんもこの空間音楽を体験して、自分だけの世界に没入してみてください。
(執筆:7月期TCPライティングコース|高2・あいりんさん)
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