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同年代だからこそできる不登校支援って、なんだろう?/”問い”を育む 高校生たちの物語 #74

「”問い”を育む 高校生たちの物語。」は、カタリバオンライン for Teensで出会った全国の高校生の「未来」と「探究」を応援するインタビュー企画。

日常の小さな疑問や違和感、純粋な好奇心や”好き”から、迷いながら一歩ずつ「マイストーリー」を歩む高校生を紹介します。

 

こっこさんプロフィール

静岡県に住む高校3年生。趣味は「語り合うこと」とディズニーに行くこと(ランド派)。高校1年生の夏から参加しているカタリバオンライン for Teensが第二の居場所になっている。

同年代だからこそ話せることがある——不登校支援への想い

 

Q:今取り組んでいる探究活動/マイプロジェクトについて教えてください

 

私の探究テーマは、『不登校支援』です。将来も、不登校支援に関わる形で活動したいと考えています。

 

きっかけは、身近に学校に行けなくなってしまった友達がいたことでした。その子の話を聞いていく中で、人によって困っていることが全く異なるということに気づきました。不登校の理由も、抱えている悩みも、必要な支援も、一人ひとり全く違います。

 

現在通信制高校に通っており、全日制高校などから転校してくる生徒と話していく中で、みんなが本当に様々なことに困っているのだと実感しました。このことを通して、同年代だからこそ話せることがあると感じています。当事者に近い立場で、様々な人の話を聞きたい。そして、その人に合った支援を一緒に考えていきたいと思っています。

 

高校1年生の時に出会った本

 

実は高校1年生の時に、学生団体を立ち上げたことがありました。しかし、運営がうまくいかず…。オンラインでしか繋がりがなく助け合いにも限界があり、ミーティングを組むのが難しい状況で、結局続けることができませんでした。

 

その時に出会ったのが、カタリバの『不登校の教科書』という本でした。この本を読んだ時に納得する部分が多くあり、自分の経験をもとにできることがあるのではないか、そう思えるようになりました。次に挑戦するときはオフラインで仲間と顔を合わせて、その人に合った支援を一緒に考えていきたいと思っています。

 

カメラOFFで何も話せなかった私が、企画を作るまでに

 

Q:探究活動/マイプロジェクトを通じて、どんな学びや変化がありましたか

 

正直に言うと、私は最初、Zoomでカメラをオンにして話すことが全くできませんでした。初めて入室した時は、カメラをオフにしたまま何も話さず、ただそこにいるだけでした。

 

そんな私に、キャストの方が「ここは話していい場所だよ」と声をかけてくださいました。その言葉が本当に嬉しく、他のみんなもとても温かく接してくれたおかげで、少しずつ話せるようになっていきました。

 

そして、プログラムの1つで自分で企画を作っていく中で、計画を立ててスライド資料を作ったり、ファシリテーションをしたりする力が身についたと感じています。最初は人前で話すことすらできなかった私が、今では自分の企画を作り、みんなの前でプレゼンテーションができるようになりました。

 

Q:これからどんなことにチャレンジしていきたいですか

 

高校卒業後は、保育の仕事に就職します。また保育士の資格を取得後、次のステップとしては児童発達支援の分野に関わりたいと考えています。

 

小学校の近くに特別支援学校があり、年に1回交流会がありました。そこで関わった子どもたちの役に立ちたいという思いが、小さい頃からずっとあり、この目標を持つようになりました。

 

そして、マイテーマに掲げている不登校支援も続けていきたいと考えています。地元やネットで仲間を募り、オフラインでの活動を中心に、困っている人に寄り添える支援を届けられる場所を作りたいと思っています。

 

プレゼンスキルを身につけたくて参加したら、第二の居場所になった

 

Q:今回カタリバオンライン for Teensに参加した理由を教えてください

 

最初のきっかけは、学校で英語のプレゼンテーションの課題があったことです。プレゼンスキル、特にスライド資料の作り方を学びたくて登録しました。

 

参加したのは高校1年生の夏休みからです。最初の頃は、ここが自分の「第二の居場所」になるとは思っていませんでしたし、探究活動とは何をすればいいのかも全く分かりませんでした。

 

しかし、様々なキャストさんと出会い、プログラムに参加している人たちの話を聞いているうちに、自分の中にも問いが生まれてきました。一番最初に自分で企画を実施した時、本当に多くのことを学びました。そこから、「もっとやりたい」という気持ちが生まれ、継続的に参加するようになりました。

 

Q:カタリバオンライン for Teensに参加してどうでしたか

 

正直に言うと、全てのTeensのプログラムにとても満足しています!

 

特に印象に残っているのは、様々なバックグラウンドを持つ参加者との交流です。全国の様々な場所から、多様なテーマで探究している人たちが集まってきます。その多様性が本当に刺激的でした。

 

カタリバオンライン for Teensのプログラムに参加していて気づいたのは、「繋がり」の大切さでした。

 

企画を通して、様々な分野のことが繋がります。自分と同じテーマを持った人とも繋がりますし、全く違うテーマの人からも学べます。全国の人たちと繋がれます。学校とはまた違う形での学びを、Teensで数多く経験することができました。

 

Q:最後に全国の高校生へメッセージをお願いします!

 

2025年12月でカタリバオンライン for Teensは終了してしまいますが、オンラインで本当に多くの人と知り合えたり、自分の好きな分野を深められたり、一回参加するだけでも多くのことを吸収できる場所です。

 

私自身、探究活動を通して「繋がり」の大切さに気づきました。様々な分野のテーマが繋がり、全国の人たちと繋がり、その中で自分も成長することができました。

みなさんもぜひ参加してみてください!

 

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【好奇心のトビラ】好きを語ってみる?『想い』を形に残してみよう(25年12月22日実施)