コンプレックスを好きになるために必要なことは?/”問い”を育む 高校生たちの物語 #12
「”問い”を育む 高校生たちの物語。」は、カタリバオンライン for Teensで出会った全国の高校生の「未来」と「探究」を応援するインタビュー企画。
日常の小さな疑問や違和感、純粋な好奇心や”好き”から、迷いながら一歩ずつ「マイストーリー」を歩む高校生を紹介します。
みゆうさんプロフィール
高校1年、石川県在住、ソフトテニス部 |
「一重まぶた」はコンプレックスではなくチャームポイント。
Q:今取り組んでいる探究活動/マイプロジェクトについて教えてください
私は「一重コンプレックスの解消」をテーマに活動をしています。
日本では、一重まぶたを嫌ってアイプチや整形をして二重まぶたにする女性がたくさんいます。テレビなどで活躍する女優さんも二重で大きな目の方ばかりですし、世間の理想とされるまぶたの形は二重が多いです。そんな偏った美の基準に疑問をもち、コンプレックスだと言われることが多い「一重」も、美しく素敵な個性であることを広めたいと思っています。
その問題を解決するために一重に特化したコスメブランドを立ち上げたいので、地元でサロンを開いている方などを先生に繋いでいただき、話を聞いたりプレゼンをさせてもらっています。
また、コスメブランドを立ち上げるために、営業や開発なども学びたいので、スキルを身につけ経験を積めるよう、大学生が開発しているコスメブランドの立ち上げ準備に一緒に携わっています。
▲大学生と一緒に立ち上げ準備をしているコスメブランド「Rulie」
Q:一重コンプレックスに興味を持ち始めたきっかけは何ですか
自分自身が一重であることで悩んでいたことがきっかけです。小4から自分の一重まぶたが嫌いで、アイプチなどで二重にしようとしていました。でも、K-POPアイドルなど一重まぶたを活かして活躍する方を見て、一重って悪くないなと気づきました。
今まで二重にするためにいろんなグッズにお金をかけてきたのですが、それよりも一重を活かすアイシャドウや洋服にお金をかけた方がいいと思ったんです。知り合いにも高校へ入学する前に50万かけて二重に整形した子がいますが、個性を潰していますしお金も勿体無いと感じます。整形する/しないは個人の自由ですし否定はしませんが、持って生まれた個性を大切にしてほしいし、好きになってほしいからこの活動を始めました。
また、大学生と一緒に立ち上げ準備をしているコスメブランド「Rulie」は、学校の先輩に紹介をしてもらいました。「クリーンビューティ」という人や環境に優しいコスメをコンセプトにしているブランドで、一重とは違う目標を掲げているブランドですが、いずれ自分がコスメブランドを立ち上げるならここでの経験が必要だと思ったので、参加させてもらっています。
一重は、二重とはまた違ったメイクを楽しめますし、アジア人にしかない唯一の魅力です。以前はコンプレックスに思っていましたが、現在は自分の一重まぶたが大好きです。
勉強や部活が忙しくても、やりたいことを諦めたくない。
Q:探究活動/マイプロジェクトを通じて、どんな学びや変化がありましたか
もともとは、人前で話すことは苦手で緊張しやすいタイプなのですが、自分のプロジェクトについていろんな職業の社会人と話したり、プレゼンを経験してからは、とても楽しいと感じるようになりました。
一重に対しての評判やマイナスイメージを変えていきたいとプレゼンした際に、「一重に特化したアイデアはあなたらしくて素敵だね」とプロジェクトのアイデアや自分の考えを褒めていただいたり、認められたりすることはとても嬉しかったです。
また、部活と「Rulie」の活動の両立に苦労することもありますが、自分の中でやりたいことをやるために工夫しながら過ごしてます。学校の授業のほか、ソフトテニス部の活動は月に1、2回しか休みがないですし、家に帰るのも22時くらいです。学校と部活以外の時間に、「Rulie」でのタスクをこなしている状態なので、自分の理想のペースで仕事に着手できないときがあって、もどかしい気持ちになることが多々あります。
それでも、忙しい中でも運動をしたり、大好きなメイクをしたり研究する時間をとって、リフレッシュしながら、取り組んでいます。
Q:これからどんなことにチャレンジしていきたいですか
まずは、大学生と立ち上げ準備中のコスメブランド「Rulie」で、高1だからだと言い訳せずにもっと重要な仕事を経験していきたいです。9月からはいよいよクラウドファンディングがスタートします。少しでも多くの方に知ってもらい、参加をしていただきたいので、現在はインフルエンサーさんなどにお声がけをしています。
そして自分の「一重コンプレックスの解消」するプロジェクトも進めていきたいと思います。まだ次のアクションは検討中ですが、これから必要なことを実行していき、いろんな大人の協力を得たいですし、声をかけてもらえるようにしたいです。
活躍している高校生からもらえるインスピレーション。
Q:今回カタリバオンライン for Teensに参加した理由を教えてください
最初は先生に紹介をしてもらい参加しました。プレゼンをする機会が3回くらいあったのですが、ちゃんとした作り方を知らないまま作っていて、自信がなかったこともあり「プレゼンコース」を受講しました。
Q:カタリバオンライン for Teensに参加してどうでしたか
私は、話すことが苦手で、いつも本能的に順序とかは気にせず話してしまいます。実際に、プレゼンコースを受講して、伝えるためのフレームワークや具体的な話の展開を学べて良かったです。
他の地域の高校生も参加していて、自分よりも活躍している子に出会い、とっても刺激を受けました。自分の意見を伝えたり、好きなことについて語れるし、アドバイスがもらえるから、これからの活動に繋げられると思います。
Q:最後に全国の高校生へメッセージをお願いします!
やりたいことがあるなら、まずはちょっとでもいいので大人に伝えたり、話してみることが大事だと思います。そういった小さなことが思わぬ形で繋がったり、チャンスを得たり、自分の成長に繋がったりするからです。