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「なんとなく」から最初の一歩を始めてみる?/”問い”を育む 高校生たちの物語 #16

 

「”問い”を育む 高校生たちの物語。」は、カタリバオンライン for Teensで出会った全国の高校生の「未来」と「探究」を応援するインタビュー企画。

日常の小さな疑問や違和感、純粋な好奇心や”好き”から、迷いながら一歩ずつ「マイストーリー」を歩む高校生を紹介します。

ありをさんプロフィール

高校2年、広島県在住、地域創生同好会
とにかくやってみる、なんとかなるをモットーに新たなチャレンジを続けるありをさん。マイプロジェクトではサイクリングが好き×商店街の活性化を掛け合わせ「移動商店街」に取り組む。

 

「サイクリング×商店街の活性化」から生まれた移動商店街

Q:今取り組んでいる探究活動/マイプロジェクトについて教えてください

昨年のマイプロジェクトでは「移動商店街」をテーマに取り組みました。
私の場合は授業外の自分の時間を使い、地域創生同好会のメンバーや友だちも誘い、学校の近くの商店街を中心に需要があるところに出向いてスノードームの販売活動などをしました。

最初は、先生から声をかけてもらい、自分で企画を練って何かをやることに惹かれてマイプロに興味を持ちました。スタートアッププログラムに参加し、「自分自身の好きなもの」と「社会課題」をどう結びつけるかを考える中で、「サイクリングが好き」と「商店街の活性化」が繋がり、移動商店街のアイデアにたどり着きました。

実際には、コロナの影響で人が集まることへのリスクがあり、なかなか販売してほしいという声をいただくことができなかったり、スノードームは手作りなので生産が間に合わなかったり、上手くいかないことも多かったです。

それでも、販売活動をする中で、たくさんの地域の方やお客さんから温かい声をかけてもらい、感想をいただくことはとても嬉しかったです。

 

都心と田舎。それぞれから何を学べるんだろう。

Q:探究活動/マイプロジェクトを通じて、どんな学びや変化がありましたか

1つは、都心が田舎から学ぶことがあると感じたことです。

学校がある神石高原町には高校になってから初めて来たのですが、神石高原町の課題と向き合う中で、ある意味、田舎は都心の先をいく町だと思いました。自分が住んでいる町もいずれ高齢化しますし、今住んでいる町でできる対策なども考えることができました。

神石高原町のことはよく知らなかったのですが、純粋に深く知れたことが嬉しいし、色々な人から協力をもらい、人って温かいんだなと感じました。
自然がきれいで、景色が良くて、野菜が美味しい。そんな神石高原町の魅力に出会うことができました。

もう1つは、人との交流の楽しさを知ったことです。
人との交流は得意ではなかったのですが、活動を通じて多くの方に声をかけていただき、自分が提供しているものに反応があったりする中で、色々な人と積極的に交流していきたいと思いました。

 

Q:これからどんなことにチャレンジしていきたいですか

とにかく興味を持ったことをやってみるということを大事にしたいです。

今夢中になっているのは、オンラインでの交流に参加することです。
夏休みに入ってから、空いている時間を有効活用したかったので、まだ何かこれというのは明確ではないですが、少しでも興味を持ったらやってみる。やっている中で何かが見つかるかもしれない。そんな気持ちです。
これからも国内外問わず色々なところに行きたいですし、機会を増やして、新しい視点を得たいです。

もう一つ、ドローンのレースに熱中しています。
ゲーム感覚で、やっていくうちにどんどんタイムが上がるのが嬉しいです。工夫をしながらカタチにしていくことそのものがとても楽しく、自分なりに成長を感じることができています。

そのほか、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)、MR(複合現実)などリアルとデジタルをかけ合わせた最先端の技術「XR」にも興味があります。そのため、地元の「神石高原XRスクール」というスクールでもイベントに参加したり、スタッフとして運営をしたりして学んでいます。

 


▲ドローンの操縦練習をするありを

 

自分の興味のあるものからはじめられる。まずはやってみる。

Q:カタリバオンライン for Teensに参加してどうでしたか

「しおりさんの高校生企画」「ファシリテーションスキル」「グローバルマインドセット」の3つのプログラムに参加しました。

マイプロからの情報で見つけて、最初はラフに参加したかったので、「高校生企画」に申込みました。タロットという全然知らない世界でしたが、内容が面白く第一歩としてとても良かったです。同世代の高校生が企画をしているのにビックリしましたが、今までにない場所だと感じました。

次に、学校での司会をするときに役立つと思い「ファシリテーションスキル」に参加しました。実践する機会がありちょっと失敗してしまったのですが、それをバネに次に繋げられましたし、基礎が身につきました。

「グローバルマインドセット」では、人生で1回は海外で働いてみたいと思っているのですが、絶対に役立つスキルだと思いました。違う国の文化や価値観を尊重すること、理解するための姿勢。これから外国人に出会ったときに、話の話題作りなどに活かしたいです。

様々なプログラムに参加しましたが、カタリバオンラインに参加する高校生は、すごく真剣に取り組んでいるし、まず自分でやってみる、どんどん質問する、という姿勢が強かったです。その中で自分自身の会話力も上達したし、成長を感じました。

 

Q:最後に全国の高校生へメッセージをお願いします!

「なんとかなる」という気持ちで、とりあえずやってみることかなと思います。自分自身も新しいことに挑戦するのは緊張しますし、なんとなくで動くこともあります。でも、失敗してもなんとかなる、大丈夫と思ってポジティブに捉えることが人生を生きやすいと思って日々活動しています。