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自分の関心を広げると何が得られるんだろう?/”問い”を育む 高校生たちの物語。 #19

「”問い”を育む 高校生たちの物語。」は、カタリバオンライン for Teensで出会った全国の高校生の「未来」と「探究」を応援するインタビュー企画。

日常の小さな疑問や違和感、純粋な好奇心や”好き”から、迷いながら一歩ずつ「マイストーリー」を歩む高校生を紹介します。

うさぎさんプロフィール

高校2年、宮城県在住、弓道部、生徒会
学校の探究では「世界の平和と安全」をテーマに取り組む。自分の知らないことを調べること、知らない世界の人との出会いを通じて、関心を広げることを意識して活動中。

 

他人事ではない戦争、みんなにシミュレーションしてほしい。

Q:今取り組んでいる探究活動/マイプロジェクトについて教えてください。

学校の課題研究で高校2年から、「世界の平和と安全」というテーマのゼミを選択しています。具体的には「ロシアのウクライナ侵攻」についてグループで調べ、実際に自分達でこの戦争のシナリオを考えて発表したいと思っています。専門的な知識は持っていませんが、興味を持って調べて考えれば、自分達でもシナリオが作れるんじゃないかと思い、チャレンジしています。

この問題は規模も大きく、高校生の私たちにできることは限られていますが、関心を持たないというのは違うと考えています。もっとみんなに自分から調べて理解してもらいたいですし、戦争が終わっていないからこそ今後どうなっていくのか想像しておくことも大事だと思います。なので、まずは自分達でやってみることから始めています。

 

Q:「世界の平和と安全」に興味を持ち始めたきっかけは何ですか

もともと、世界の平和や安全については幼い頃から興味を持っていました。高1までは別のテーマで研究をしてきたのですが、タイミング的にロシアのウクライナ侵攻が始まったこともあり、高2からはテーマを変更して「世界の平和と安全」について取り組みたいと思いました。

 


▲テーマ研究時の様子

 

社会についてアンテナを張り、調べることの大切さ。

Q:探究活動/マイプロジェクトを通じて、どんな学びや変化がありましたか

テーマについて興味を持ってもらえるようにプレゼンするのは大変でした。「戦争」のような世界規模の研究発表になると、難しい言葉などが入ってくるので、補足説明を入れて伝えたり、興味を持ってもらえるようにすることを意識しています。

また、自ら調べることの大切さを実感します。自分が知らないことを調べるまでのハードルは高いものの、調べていくうちに意欲が湧いてきます。いろんなことに興味を持てるようになると思いますし、大人に近づける感覚を持ちました。戦争のことや社会について調べることで、その分知識がつき、大人とそういう話ができるようになりますし、考え方も大人になっていくと感じます。
私たちが扱ったテーマは非常に大きく、直接的なアクションが起こしにくいものではあります。実際にフィールドワークで国連大学などの外部機関にメールを送ったものの、専門家が少なかったため、参考文献で調べるということに留まることも多かったです。それでも、沢山調べていると、情報が溢れているので、間違った情報ではないか?と情報を見分ける力がつくだけでも大きな変化だったのではないかと思います。

 

Q:これからどんなことにチャレンジしていきたいですか

学校生活では、コロナの影響で休止している学校の伝統的な応援団の活動を復活させたいです。そのためには、校内・近隣住民の方々を巻き込んでいくことが必要で、私が在籍する生徒会でも復活できないか話をしています。今年はいろんな事情で開催できませんでしたが、来年こそは全校生徒で開催ができるように今から準備をして、通常通り行事を行えるように頑張りたいです。

また、将来の夢についても実は悩んでいます。もともとは芸術やエンタメ、人のためになるようなことにも興味があります。踏み出すにはお金や時間、経験が足りないので、まずは大学生の間に、いろんなことに全力で挑戦したいですし、苦しくても自分のやりたい仕事に携わりたい想いが強いです。
まだわからないですが、好きな音楽活動やボランティア活動の時間を増やすことが実現できそうな通信制の大学について調べています。

 

外の人と繋がれるワクワクと、いつもと違う自分を再発見できる場所。

Q:今回カタリバオンライン for Teensに参加した理由を教えてください

学校でイベント企画係になったのですが、私は面白いアイデアを考える力がなかったのと、ゼロから生み出すことに苦手意識がありました。それを克服するためにイベント企画のプログラムへ申し込みました。その後、プレゼン力も身につけたいと思い、プレゼンスキルのプログラムにも参加しました。

 

Q:カタリバオンライン for Teensに参加してどうでしたか

これまで、自分の伝えたいことはどれくらい人に伝わるのかわからなかったのですが、実践できる場で確認できるところが魅力だと思いました。また、私は、学校外や外の世界の方と話すことが好きです。プログラムでは、外の人と繋がるワクワクさを感じたり、いつもとは違う自分を再発見できるのが楽しいです。

また、参加していた高校生は、経営や趣味など発表するテーマはバラバラですが、話す力がとても高いと感じました。対話する中で自分では気づかない視点で、フィードバックを受けられるため、自分のためになりました。

 

Q:最後に全国の高校生へメッセージをお願いします!

今の時代はいろんな価値観があると思いますが、だんだん閉鎖的になってると感じます。自分も含めて、もっと周りに目を向け、思いやりを持って過ごしてみたり、周りをみて関心を持って行動したりすると、もっと社会は変わっていくと思います。若い子は選挙に行かないことが話題にもなっていますが、どれだけ自分達が社会に興味を持っていないことが勿体無いことなのか関心を持ってほしいと思います。