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どうしたら自分のことを相手に伝えられるのか?/”問い”を育む 高校生たちの物語。 #22

「”問い”を育む 高校生たちの物語。」は、カタリバオンライン for Teensで出会った全国の高校生の「未来」と「探究」を応援するインタビュー企画。

日常の小さな疑問や違和感、純粋な好奇心や”好き”から、迷いながら一歩ずつ「マイストーリー」を歩む高校生を紹介します。

まりさんプロフィール

高校3年、埼玉県在住、家庭科部
中学時代に自身の身体に異変があったことをきっかけに、「教科書のタブレット化」をテーマに探究に取り組んだまりさん。多様な視点や相手への配慮を大切に自分の将来に向けて日々活動中。

 

自分の身体に起きた変化。実体験に探究のヒントがある。

Q:今取り組んでいる探究活動/マイプロジェクトについて教えてください

探究活動は主に高校1-2年生の時に実施しましたが、一番印象に残っているのは個人テーマとして取り組んだ「教科書のタブレット化」です。

実は学校内の他のグループでもこのテーマは出ていたのですが、私自身は自分が害を受けたこともあり、このテーマに思い入れがありました。
中学1年の途中から身体に異変があり、頭痛が起こり、学校を早退することもありました。当時はリュックが禁止され、肩かけバックしか許可されておらず、神経に負担がかかっていたことがわかったのですが、その後、診断書を出してもらい、学校指定のリュックができるなどの変化を私自身も体験したことがきっかけで、このテーマに取り組みました。

中学・高校年代は身体が成長途中です。学生の荷物の重さは7kgと言われることもあり、とても負担が大きいので、どこの学校でも導入するべきだと感じました。
そこから、「身体への害を減らす」ことに加え、「忘れ物を減らせる」など具体的なメリットを考えながら、最終的にはVPCシート(デザイン思考のためのフレームワーク)を活用し自分なりの想いを伝えていきました。

最終的には、グループ活動では別のテーマで取り組むことになりましたが、発表した時に、わかる!いいね!私も!と共感してもらえたことはとても嬉しかったですし、「教科書のタブレット化」が一番思い入れのあるものになりました。

 


▲まりさんが作成したVPCシート

 

多様な視点で考える。全てにプラスの面とマイナスの面がある。

Q:探究活動/マイプロジェクトを通じて、どんな学びや変化がありましたか

一番は、様々なモノの見方を知ったことです。
自分だけの考えだけではなく他の人の意見も必要なこと、相手の意見を解決するためにエビデンスが大事なこと、などを経験を通して学びました。

「教科書のタブレット化」でも、もちろん賛成する人もいるけど、反対する学校関係者もいます。生徒としては嬉しいことが多い半面、目が悪くなる可能性や夜眠れなくなるなど、マイナス面の影響も考慮して考えることが大変でした。
まだタブレット化をしていない中で、教科書に書き込んでマーカーを引きながら勉強する方が良い部分もあるなど、様々な視点から考えることができました。

 

Q:これからどんなことにチャレンジしていきたいですか

もうすぐ受験ですが、国際・語学系の大学に進みたいと思っています。そして大学では留学をしたいです。将来は空港のグランドスタッフに興味があるのですが、まだ日本から出たことがなく、まずは行ってみたいという想いが強いです。

私にとって空港は、海外だけでなく、国内のお客さんもたくさんいる場所だと思ってます。子どもの時に空港で迷子になったときにスタッフさんに声をかけてもらい一緒に親を探してもらったことが記憶に残ってます。子どもだけでなく、大人でも困っている人は多いと思いますし、空港という舞台で人の手助けができると嬉しいです。

 

自分のことを知らない人に自分のことをどうやって伝えるか。

Q:今回カタリバオンライン for Teensに参加した理由を教えてください

学校の先生の紹介で知りました。
私の場合は、大学受験をするにあたって、面接があることも大きかったです。プレゼンが苦手だったので、まずは人前に立つことに慣れたり、自分のことを知らない人にどうやって自分のことを伝えるか、について学びたいと思い「プレゼンテーションスキル」に参加しました。

 

Q:カタリバオンライン for Teensに参加してどうでしたか

同い年の子も年下の子もいましたが、まずはみんなのプレゼンが凄くて驚きました。その際に「良かったところ」と「さらに良くするには」の2つをフィードバックするのですが、すごく考える機会になりました。

もう一つ、「言う」「伝える」「伝わる」の違いが印象に残ってます。自分の生活の中で今まで考えたことがなかったですし、自分のことを知らない人にどうやって自分のことを伝えるかを考える上でも大事な視点だと感じました。

また「プレゼンテーションスキル」に2回参加したのですが、1回目は参加者全員が同じようなことを考えていたのですが、2回目はみんなバラバラのことを考えていて、同じテーマでも人によって考え方が違うんだなと気づく機会にもなりました。

 

Q:最後に全国の高校生へメッセージをお願いします!

私は、反対意見や相手のことを考えることが大事だと思っています。
自分だけの意見ももちろん必要だと思うけど、相手にプレゼンし伝えていくためにも、賛成/反対の意見をうまくまとめるためにも、相手の立場に立って考えることも必要だと思います。