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主体性を発揮できる環境づくりとは?/”問い”を育む 高校生たちの物語。 #25

「”問い”を育む 高校生たちの物語。」は、カタリバオンライン for Teensで出会った全国の高校生の「未来」と「探究」を応援するインタビュー企画。

日常の小さな疑問や違和感、純粋な好奇心や”好き”から、迷いながら一歩ずつ「マイストーリー」を歩む高校生を紹介します。

よねさんプロフィール

高校3年、北海道在住。
幼稚園から小学校5年まではサッカー少年。小学校6年時に北海道へ転校したことをきっかけにハンドボールに挑戦。ハンドボール部のキャプテンだけでなく、選挙管理委員会の委員長も務めるなど、常に向上心を持って活動する。

 

一人ひとりが最大のパフォーマンスを発揮するために必要なことってなんだろう?

Q:今取り組んでいる探究活動/マイプロジェクトについて教えてください

「”成長したい・変わりたい”と思っているけれど二の足を踏んでいる人に“自由”を届ける」ことをテーマに、今は色々なイベントに参加してヒントを得て、起業していくためのアイディアを練っています。中学1年から5年間部活漬けだったので、引退して今ちょうど活動のスタート地点に立つことができました。

カタリバオンライン for Teensに参加している高校生は、学校の授業や個人的な地元での活動を通して探究を進めている印象が強いのですが、私は部活を通して人との関わり方やチームのつくり方を学び、今後やっていきたいテーマを見つけていった気がします。「やるならとことん上を目指したい」という志向が強いので、5年間ハンドボール部でキャプテンを務め上げた後、こうして自由な時間を使って好きなこと・やりたいテーマに触れられるのが、本当に楽しくワクワクしています。

 

Q:「自由を届ける」ことに興味を持ち始めたきっかけは何ですか

このテーマに行きついたのは、ハンドボール部でのキャプテンの経験が大きく影響しています。自分たちの部活は、監督からの指示や昔から引き継がれている暗黙のルールをしっかりと守りながらプレーするスタイルでした。

もちろん、ルールを守ったからこそ得られた勝利もあったと思うのですが、引退後にフリースタイルで仲間とプレーをしていると、なぜかプレー中の相互の声掛けが多く表現豊かになり、パフォーマンスが圧倒的に向上していました。
キャプテンである自分がいなくても主体的に動くチームを作り上げたい、と思い携わってきたものの、引退前最後の試合で一次敗退してしまいとても悔しい思いをしたため、この変化には驚きました。

この出来事から、「人は縛られるのではなく“自由”がある時こそ主体性を発揮するのではないか?」と感じました。
目指している方向に向けて行動していくことが成長に繋がると思いますが、監督や仲間からのプレッシャー、守らないといけない決まり事によって縛られてしまうと、なかなか行動できません。

現に、部活を引退して自由時間を得た今、かなりストレスフリーにやりたいことに集中出来ていると思います。
このような経験から、私は今後も「主体性を発揮できる自由な環境づくり」をテーマにしていきたいと思っています。

 


▲ハンドボール部での様子

 

「何事も楽しんでみる」ことで得られたチャンスと、気づき。

Q:探究活動/マイプロジェクトを通じて、どんな学びや変化がありましたか

一番自分を成長させてくれたのは、「何事も楽しむ」心構えを持つことです。

私はハンドボール部のキャプテンだけでなく、選挙管理委員会の委員長も務めていましたが、あらゆる活動に対して「これって意味ある?」と懐疑的になる同級生がいます。気持ちも分からなくはないのですが、せっかくやるなら面白がろうよ、と思ってしまう自分もいました。
一つひとつに興味をもって向き合うことで、今まで知らなかったことが分かるようになったり、元々興味のあった分野との繋がりを発見でき、自分の世界が広がる実感を得られるからです。

キャプテンも委員長も、声をかけられた際は引き受けるかどうかを悩んだのですが、「ここから得られることは何だろう」「もっと上に行くにはどうしたらいいんだろう」と考えながらメンバーと接したり、チームづくりに携わったことで、「主体性が発揮できる環境づくり」の重要性に気づくことができました。

 

Q:これからどんなことにチャレンジしていきたいですか

今後は「主体性が発揮される自由な環境づくり」をテーマに、大学で経営学や情報学を学び、社会にはびこる不自由さを解消していきたいです。
繰り返しになりますが、どれだけ本人が「やりたい・やってみたい」と意欲を持っていたとしても、自由に動ける環境がないと主体性は発揮できないと思っています。

恐らくこの構造は高校生だけでなく社会人にも共通していると思っていて、将来的には起業をし、ICTを活用した時間効率化のプロダクト・サービス開発に携わりたいです。そして一人ひとりが自分の自由な時間を確保することができ、結果としてやりたいことに挑戦できるようになったらいいなと思います。

 

参加者の熱量に驚いた!話を聞いているだけで楽しい時間。

Q:今回カタリバオンライン for Teensに参加した理由を教えてください

最初にカタリバオンライン for Teensを目にしたのは、Instagramの広告でした。「高校生のうちに身に着けたいスキル6選」を見て、面白そう!なんかカッコいい!と思い登録したのを覚えています。

数ある講座の中でも「ライティングスキル」を最初に選択したのは、大学進学に向けた志望理由書を書く上で自分の考えを整理できるようになりたかったからです。また、SNS発信の際に短い文章で言いたいことを伝えられるようになりたいとも思ってました。
とはいえこの他にも今後の活動に役立つと思い、「プレゼンテーション」や「イベント企画」「ファシリテーションスキル」と、週5日ペースでプログラムに参加しました。

 

Q:カタリバオンライン for Teensに参加してどうでしたか

まず、参加者全員が主体的に参加していたことに驚きました。学校では受動的な姿勢の人が多いですが、Teensのプログラムに参加していた人は、みんなやりたいことや熱量があって、話を聞いていてとても楽しかったです。

また多くのプログラムに参加する中で印象的だったのは、「Whyの深掘り」という言葉でした。ライティングでもプレゼンテーションでも共通して強調されていて、実際にやってみるとすごく難しい。けれど、最初にぽんぽん出てきたアイディアで留めず、さらに何回も深めてみると、初期の自分には出せなかった視点が出てきて新しい発見に繋がりました。

 

Q:最後に全国の高校生へメッセージをお願いします!

「成長したい」と思えるような目標を見つけるためにも、「やりたい・やってみたい」と思うことがあれば、無駄でもいいので、好奇心をもってチャレンジしてほしいです。
やってみないと得意かどうかは分かりませんし、やっていく中で、本当に目指したい目標が定まったり、成長感を得られたりすると思います。