「やりたいこと」を見つけ挑戦するには、何が必要なんだろう?/”問い”を育む 高校生たちの物語。 #29
「”問い”を育む 高校生たちの物語。」は、カタリバオンライン for Teensで出会った全国の高校生の「未来」と「探究」を応援するインタビュー企画。
日常の小さな疑問や違和感、純粋な好奇心や”好き”から、迷いながら一歩ずつ「マイストーリー」を歩む高校生を紹介します。
はるさんプロフィール
高校2年、埼玉県在住。 |
リスクフリーで自己表現できる場所。応援してくれる仲間がいる場所を。
Q:今取り組んでいる探究活動/マイプロジェクトについて教えてください
7月に転校してから、「挑戦への一歩を踏み出せる場所」を作ろうと試行錯誤しています。具体的には二つあり、一つは高校生同士が集い挑戦したいことを見つけるコミュニティ運営。もう一つは高校生が大人と定期的に話し、挑戦を達成する方法を探るメンタリングサービスです。
私はこの場所を“わらわらコミュニティ”と名付けているのですが、火に集まる虫のように、やりたいことに多くの人が集って積極的に活動していける場所を目指しています。失敗しても大丈夫と思える安心感や、結果ではなく頑張っているプロセスを認め助けてくれる人たちが集っていくことで、一人ひとりが「やりたいこと」に素直に挑戦できる環境を作っていきたいです。
Q:なぜそのような探究活動/マイプロジェクトに取り組もうと思ったのですか
学校の中で窮屈さや生きづらさを味わっている高校生に、いま私が感じている「やりたいことをやれるって超楽しい!」という実感を届けたいからです。私も転校前は、学校生活に閉塞感や違和感を持って過ごしていました。けれど転校して色々な活動に取り組む中で、自分の中にある想いや考えを形にしていくことのワクワク感や、同じように挑戦している同年代と出会える楽しさを知り、より多くの人に味わってもらいたいと思うようになりました。
もちろん、活動をしていると「この計画は本当に達成できるの?」と厳しい意見を頂き凹むこともありますが、それ以上の楽しさを日々味わっています。
自分だけの「やりたい」を見つけたことで、他者との比較から解放された。
Q:探究活動/マイプロジェクトを通じて、どんな学びや変化がありましたか
一番大きな変化は、「すごいな」と思う人と出会っても、その人と自分を比較せず、その人はその人と思えるようになったことです。今までは、自分の価値を勉強の成績で測っていたため、上を見ると際限がなく落ち込むことが多くありました。一方で自分のやりたいことを中心にプロジェクト活動をしていると、一定の評価基準がある訳でもないし、自分のプロジェクトに誰よりも熱意を持っているのは自分しかいないため、他者と比較することが自然となくなりました。ただ純粋にやりたいことに取り組む中で、自分の得意なことを見つけ磨いていこう、と思えるようになっていったんです。
そう思えるようになったきっかけは、転校してすぐに参加したN/S高とMeta日本法人との共同イベントです。「2030年の学校」をテーマにメタバース内に制作した教室のアイディアを発表する中で、「練習頑張っていたよね」と結果ではなくプロセスを褒めていただいたんです。今までは結果のみが褒められる対象でしたが、アイデアを構想し発表練習をする過程を認められることがこんなに嬉しいのか、と心に残っています。
▲Meta日本法人との共同イベントでの発表の様子
Q:これからどんなことにチャレンジしていきたいですか
自分と周りの人が幸せに生きられる世界を作りたいと思っています。その為にもまずは、やりたいことを躊躇わずにできて、それを受け入れてくれる人で溢れた環境を作っていきたいです。この状態を作れたら私自身もハッピーだし、助けてくれる人が多くいることで私自身にも余力が生まれ、結果としてやりたいことを持っている人を支援していくこともできます。
「挑戦への一歩を踏み出せる場所」を実現するには、多様な切り口から考えていく必要があるのですが、今取り組んでいるマイプロジェクトの他に、特に今後焦点を当てていきたいと思っているのは医学的見地からの実現です。治療にお金と時間、体力がかかる皮膚病を身近で知る機会があり、もっと簡単に、もっと気軽に治療ができ、身体的特徴にかかわらず「やりたいができる」にはどうしたらいいか?と、考えています。
とはいえ、最近は医学研究の領域だけでなく他にも色々な領域に関心が向いているので、まずは縛らずに飛び込んでみて、面白い・楽しいと感じられる事に挑戦していきたいです。
まずは、校外活動に挑戦してみよう!
Q:今回カタリバオンライン for Teensに参加した理由を教えてください
中高生向けのイベントを紹介しているQuliiで「プレゼンテーションスキル」を発見し、参加することにしました。元々積極的に校外活動に参加している時期でしたが、それ以上に「やりたいことについて話す機会はあるものの上手く伝えられていない」という実感があったため、プレゼンテーションスキルを選択しました。
Q:カタリバオンライン for Teensに参加してどうでしたか
プレゼンだけでなく、ファシリテーションスキルやイベント企画にも参加したのですが、全ての講座において、参加者が意欲的でワクワクしました。今通っている学校も意欲的な生徒は多いのですが、どちらかというとガツガツ前のめりな姿勢が強く、カタリバオンラインの方が優しく受け止めてくれる雰囲気を感じます。だからこそ何を言っても大丈夫、という安心感があり、何度も参加したいと思うようになりました。
Q:最後に全国の高校生へメッセージをお願いします!
挑戦するのはとても楽しいです!学校の中に閉じてしまうと、勉強や運動の出来が人間関係を左右するものになりがちですが、校外活動に取り組むことで、そもそも自分が本当に取り組みたいこと、大切にしたいことは何か、を考えられるようになります。
私は転校してから、以前学校内で感じていた堅苦しさを一切感じなくなりました。皆さんも、ぜひ校外の活動に取り組み、視野を拡げたりやりたいことに挑戦する楽しさを味わってみてください。
※参考※
N/S高とMeta日本法人との共同イベントの詳細は、こちらよりご確認ください!
https://note.com/nshigh_newspaper/n/n03c08eb6839a