どうしたら理想の自分に近づいていけるのだろう? /”問い”を育む 高校生たちの物語 #30
「”問い”を育む 高校生たちの物語。」は、カタリバオンライン for Teensで出会った全国の高校生の「未来」と「探究」を応援するインタビュー企画。
日常の小さな疑問や違和感、純粋な好奇心や”好き”から、迷いながら一歩ずつ「マイストーリー」を歩む高校生を紹介します。
ソラさんプロフィール
高校3年、広島県在住。 やりたいことに溢れており将来は起業すると心に決めている。部活は科学部に所属し、部員や顧問の先生を交えながら日々ディスカッションを重ねアイディアを磨き合う。趣味は読書。特に表紙やタイトルのアピールがうまいビジネス書がお気に入り。 |
呉市を舞台にした、観光事業の立上げを構想中。
Q:今取り組んでいる探究活動/マイプロジェクトについて教えてください
取り組んでいることは色々ありますが、特に力を入れようとしているのは呉市の観光事業の立上げです。今は受験期なので残念ながら大々的な活動は出来ていませんが、私が住んでいる呉市を実験台として、人口増に繋がるような施策を提言・実行していきたいです。
呉市は、戦時中は海軍の拡張と共に全国から人が集まっていたため人口40万を超えていたそうです。それが戦後と共に人口減少の一途をたどっており、今は県内でも3位にまで落ちてしまいました。定住人口の増加は難しいかもしれませんが、関係人口・交流人口の増加に力を入れていくことで、もっと呉市を人の温かさに溢れた地域にしていきたいと思っています。
具体的には、まず呉市と観光資源が似ている地域と協力し合うことで、観光客を増やしていきたいです。呉市が持つ海や軍艦、その他の観光資源と類似の資源を持っている地域は全国に点在しているため、呉市に興味を持ってくれた観光客をその地域に流したり、逆の流れを作ったりすることで、競合するのではなく協業的で持続可能な観光の循環を作っていきたいと思っています。
▲他校の生徒と意見交流する様子
やりたいことを全て実現していくためにも、人の力を借りる。
Q:探究活動/マイプロジェクトを通じて、どんな学びや変化がありましたか
自分の苦手なところは得意な人に任せた方がいい、ということです。私はとにかくアイデアがどんどん湧いてくるタイプなのですが、一つひとつの質を磨き上げていくことや、全てを1人で実現に向かわせることは苦手だし難しいです。だからこそ、思いついたアイデアは科学部のメンバーに話して叩いてもらうことが多いですし、事業構想も実現させていくためには、各領域で得意そうな人を探して依頼していくことが重要だと思っています。
いま所属している科学部は、ありがたいことに直近1~2年でディスカッションできる土壌が整ってきました。私が高1の時までは人数も少なかったのですが、高2に上がった際に科学オリンピックに出場するメンバーが出てきたり、社会人経験のある先生が顧問になってくださったりと転機を迎え、ディスカッションを交わせるくらいの規模に成長しました。出したアイデアを磨き合うことができるようになったため、自分にとっては本当に恵まれた環境で感謝しています。
Q:これからどんなことにチャレンジしていきたいですか
大学進学後は、1年以内に起業をしたいです。観光事業だけでなく他にもやりたいことが沢山あるため、資金を確保しながら進めていくためには自分一人でやった方が良いと思っています。最初に着手したいのは、やはり観光業です。呉市を実験台としてGoogleマップと連動した観光アプリを開発しようと思っているので、市にもかけあっていきます。
とはいえ今は受験期なので、大学受験に集中しつつ、オンラインで参加できるカタリバオンライン for Teensで学びを得つつ、年内に受験が終われば市内で観光イベントを開催していこうと思っています。
いま実感しているのは、「環境を変えると、自分が変わる」ということ。
Q:今回カタリバオンライン for Teensに参加した理由を教えてください
カタリバオンライン for Teensを知ったきっかけは、マイプロジェクトのスタートアップ合宿に参加した際に紹介されたことです。元々学校でSDGsを普及する団体の初期メンバーとして活動していたこともあり、SDGsプログラムのチラシを見かけ興味を持ちました。
実際に参加してみると、他校の参加者一人ひとりがやりたいこと・思っていることを発信していて、科学部と同じ空気を感じました。どんな人でもやりたい事はあるけれど、発信したり表現する場所がないのではないかと思っているので、そんな人たちにとって、カタリバオンライン for Teensは素直にやりたいことを発信できる場所なんじゃないかと思います。
Q:最後に全国の高校生へメッセージをお願いします!
色々なことにチャレンジしていきましょう!自分の性格を変えることは時間がかかるし難しいですが、環境を変えることはできます。自分がこうなりたい、と願っている状態を生み出しているコミュニティに参加することで、自然と自分が変わっていくよう仕向けていくことをお勧めします。私自身、1クラス10人程の学校に通っていた中学時代から、高校は1クラス40人程の規模に、そして何でもディスカッションし合える科学部に入部していったことで、世界がガラリと変わりました。
加えて、とりあえず何かをしてみることで、必ず誰かが見てくれていて力を貸してくれると思います。先生の力を無償で借りることも学生のうちにしか出来ないことなので、高校時代にとにかく色々なことに挑戦してみてほしいです。