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「メイク」で男女問わず誰もが自信を持てる?/”問い”を育む 高校生たちの物語 #54

 

「”問い”を育む 高校生たちの物語。」は、カタリバオンライン for Teensで出会った全国の高校生の「未来」と「探究」を応援するインタビュー企画。

日常の小さな疑問や違和感、純粋な好奇心や”好き”から、迷いながら一歩ずつ「マイストーリー」を歩む高校生を紹介します。

 

ちゃみさんプロフィール

高校3年生、神奈川県出身。アーティスティックスイミング(シンクロ)やテコンドーなど、比較的マイナーなスポーツに魅力を感じて取り組んできた。

 

化粧品会社を立ち上げ、誰もが自信を持って生活できる社会を実現したい。

 

Q:今取り組んでいる探究活動/マイプロジェクトについて教えてください

 

学校の探究活動の中で、女性の権利について研究しています。市議会議員の方にインタビューをしたり、ラジオ番組にゲスト出演させてもらったりして、女性の権利に関心を持ついろいろな人と関わるようになりました。また、一泊二日のUNESCOユースセミナーに参加して、さまざまな国の方たちとジェンダーやセクシュアリティについて話し合い、視野を広げることができました。

また、「化粧」にも関心を持っています。小学生の時にアーティスティックスイミング(シンクロ)をやっていたのですが、シンクロでは遠くからでも表情を強く見せるために化粧をします。私も実際に化粧をすると、やる気が出て気合いが入り、自信が持てました。その時の経験から、自分だけでなく男女問わず誰でも、化粧によって自信を持てるのではないかと考えています。

7月には友達と二人で「vivivea」という化粧品団体を立ち上げました。立ち上げまでには、化粧品の成分などたくさんの知識について勉強し、成分表示を理解するのにも時間がかかりました。化粧品は水や石油などを混合して作られていますが、これは人の身体にも環境にもよくありません。この団体の活動を通して、性別を問わずあらゆる人にも環境にも優しい化粧品を作りたいと考えています。

▲UNESCOユースセミナーのワークショップ。

 

周囲から支えられてきたからこそ、今度は自信を与えられる存在に。

 

Q:探究活動/マイプロジェクトを通じて、どんな学びや変化がありましたか

 

出演したラジオをたまたま友達が聞いていて、「よかった」とか「気持ちが変わったよ」などと言ってくれました。それを聞いて「自分が話したことで誰かを変えることができた」と感じ、やる気が出ました。

社会問題に興味があっても、探究活動が学校の中だけで終わってしまうことが多いと思うのですが、最近は、私の活動が刺激となって何かに取り組み始める子が周りに増えてきたように感じます。同世代の中でいろいろな社会問題に取り組む人が増えていくのは、とても良いことですし素直に嬉しいです。

 

Q:これからどんなことにチャレンジしていきたいですか

 

将来は化粧品の会社を立ち上げたいと考えています。そのためにまずは、事業プランを練り上げてビジネスコンテストに出場しようとしています。コンテストをきっかけに、多くの人に興味を持ってもらえるように発信していきたいです。

高校生のうちは化粧品団体で活動し、大学生になったら起業したいと考えています。大学では、企業を経営する上での基礎知識や、経営者としてのリーダーシップ、消費者保護などを学びたいです。

こうした活動を通じて、誰もが自信を持って生活できる社会を実現したいです。私も過去には努力が評価されず自信がない時がありました。けれど、物事をプラスに考えて前向きな気持ちを持ったことで自信を取り戻すことができました。今度は私が誰かに自信を与えられるようになりたいと思っています。

 

実現したい未来に向かって、失敗を恐れず突っ走る。

 

Q:今回カタリバオンライン for Teensに参加した理由を教えてください

 

探究活動の場を探していた時に、塾の先生に教えてもらったりInstagramで見かけたりして、Teensのプログラムについて知るようになりました。

「私たちとジェンダー」という探究ゼミに参加して、当事者の話を聞いたり他の高校生と意見交換することができました。また「イベント企画力」で企画の型を学び、自分のやりたい企画を実践する力がついたと思います。

大学生のキャストもスムーズに話し合いが行われるようファシリテートしてくれて、参加者一人ひとりへのフィードバックも的確でした。自分だけでは気づかないことも指摘してくれたので、なくてはならない存在でした。

 

Q:最後に全国の高校生へメッセージをお願いします!

 

私はやりたいことはすぐに行動に移すタイプなのですが、それで悪かったことはないし、むしろプラスなことばかりでした。たしかに失敗したこともありますが、失敗してもそこから自分がどういう風に活動していくのかを考え、道を切り拓くことはできると思います。失敗しても考え方一つで変わる、失敗は悪いことではない、と思うようになりました。

また、活動をはじめた時は周りに誰もいなかったけれど、活動をする中で自分と同じような問題意識を持っている人をはじめ、いろいろな人に出会えました。「こうしたい」と思う未来があるのなら自分から積極的に動いて、いろいろな人と関わりを持った方が自分自身にもプラスになるし、社会的にも早く目的を達成できると思います。やりたいことを我慢したり進むのを止めないで、そのまま突っ走っていったほうがいいと思います!