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観光地のゴミのポイ捨て、どうしたらなくなる?/”問い”を育む 高校生たちの物語 #56

「”問い”を育む 高校生たちの物語。」は、カタリバオンライン for Teensで出会った全国の高校生の「未来」と「探究」を応援するインタビュー企画。

日常の小さな疑問や違和感、純粋な好奇心や”好き”から、迷いながら一歩ずつ「マイストーリー」を歩む高校生を紹介します。

 

ひなたさんプロフィール

高校3年生、岡山県出身。生徒会執行部とソフトテニス部に所属。趣味は、週末にランニングをすること。

 

学外と協同してアプリを開発し、身近な環境問題にアプローチ。

 

Q:今取り組んでいる探究活動/マイプロジェクトについて教えてください

 

学校の探究の授業で、ゴミのポイ捨てを減らすためのアプリ開発をしました。私の高校の近くには、県内屈指の観光地である倉敷美観地区があるのですが、そこではゴミのポイ捨てが問題になっています。まずはその現状を市役所の方に伺い、ポイ捨ての原因についても調査しました。その結果、ゴミが発生した際に近くにゴミ箱がない、もしくはあってもその場所がわからないことがポイ捨ての原因だと考え、今いる場所から近くのゴミ箱まで案内するスマホアプリを開発しました。開発においては岡山大学にも協力いただき、簡単な操作で使えるよう工夫しました。

中途段階の研究成果を発表する場では、他のグループの発表を通して新たな視点や価値観が得られたり、逆に自分たちが他のグループに新しい考え方を提案することもできて、校外の方とも共に高め合える関係性を築くことができました。この探究の成果は、県内のSDGs発表大会「第3回BeLive」で特別賞を受賞しました。

▲SDGsのプレゼンテーション大会で特別賞を受賞。

 

グループ内で合意形成して問題を解決していった。

 

Q:探究活動/マイプロジェクトを通じて、どんな学びや変化がありましたか

 

4人グループでプロジェクトに取り組み、私はグループリーダーだったのですが、4人の中には文系クラスの人も理系クラスの人もいて価値観も多様だったため、意見が衝突することもありました。そのため、多角的な視点を持って問題を解決する力が身につきました。なんとか合意形成をしてプロジェクトを完遂した経験は、これからも活きていくと思います。

 

Q:これからどんなことにチャレンジしていきたいですか

 

発表の際に、アプリを利用する人の立場に立って考えることが重要だというアドバイスをいただきました。そこで、環境問題に対する意識が高くない人にも使ってもらうために、ARやポイント制をアプリに組み込むことを検討しました。今後の開発は後輩たちに引き継いだので、より良いアプリにしてくれることを期待したいと思います。
私自身は大学に進学して、カーボンニュートラルを実現した持続可能な街づくりについて学びたいと思っています。

 

挑戦する勇気を得て、成長の好循環に!

 

Q:今回カタリバオンライン for Teensに参加した理由を教えてください

 

一番最初は、ファシリテーションスキルプログラムに参加しました。自分が活動していく中でファシリテーションのスキルが必要だと思ったし、スキルを身につけることで自分自身をもっと高められると思ったからです。学校ではこうしたスキルを身につけるのは難しいので、学べる場があることに感動して参加を決意しました。

 

Q:カタリバオンライン for Teensに参加してどうでしたか

 

ワークショップデザインにも参加して企画を実践したことで、参加する人の立場に立って企画を作ることができました。一緒にワークショップを作っていった高校生同士で、「参加者がこういう風に成長できたのではないか」とか、「ここはもっとこうすればいいんじゃないか」といったアドバイスをしあえたことで、お互いに成長できたと感じました。

また、他のことにも挑戦できるようになりました。イチから企画を作るというのは初めての経験だったので、今まで知らなかった世界に足を踏み入れたことで、視野が広がって挑戦のハードルが下がり、いろいろなことにチャレンジできるようになりました。実際に、「One Young World」というグローバルサミットの日本代表に応募したのですが、その最終選考ではファシリテーションのプログラムでやったことを実践できました。ファシリテーションの際に相手の意見をどう引き出すか、学んだことを活かして盛り上がりました!

 

Q:最後に全国の高校生へメッセージをお願いします!

 

私はTeensのプログラムを通して大きく成長できたし、自分だけではなく参加者全員で成長できたと思っているので、参加して絶対に間違いはないと思います。プログラムに参加して、挑戦する勇気や活動に取り組む原動力が得られるので、さらにステップアップして他の場所でも成長して、少し行き詰まったらまたTeensに戻ってきて学んで、さらに飛躍して…といった好循環を体験できるはずです。成長のワクワクを感じてみてください!

 

▼ひなたさんが実施した高校生企画はこちら!▼

高校生企画「全国3位の生徒会長と一緒に考える!~チームのいい雰囲気づくり~」(23年10月6日実施)