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「住み続けられるまちづくり」には、何が一番大切なんだろう?/”問い”を育む 高校生たちの物語 #59

「”問い”を育む 高校生たちの物語。」は、カタリバオンライン for Teensで出会った全国の高校生の「未来」と「探究」を応援するインタビュー企画。

日常の小さな疑問や違和感、純粋な好奇心や”好き”から、迷いながら一歩ずつ「マイストーリー」を歩む高校生を紹介します。

 

つきみさんプロフィール

高校1年生、愛知県出身。学校のカリキュラムにおいて研究発表を行っており、昨年はネパールの水問題の解決についてプレゼン。趣味はスマホゲームをやること。

 

「住み続けられるまちづくり」実現に向けた、アクションプランを考案

 

Q:今取り組んでいる探究活動/マイプロジェクトについて教えてください

 

学校の授業では、SDGsの17項目の一つである「住み続けられるまちづくり」について、4人グループで研究を進めています。

私は以前から海洋プラスチックや森林伐採に興味がありましたが、テーマ決めの話し合いを通して、そういった問題の原因は町にあることを知りました。SDGsの11番目「住み続けられるまちづくり」が重要なのでは?という方向性になり、研究を進めることになりました。

昨年の二学期にはフィールドワークを実施し、住宅メーカーやゴミ処理場を運営する企業、大学の先生などにお話を伺いました。現在は、フィールドワークの結果や意識調査のアンケート内容をもとに、「住み続けられるまちづくり」を実現するためのアクションプランについて話し合いを行っており、研究発表会に向けて準備を進めています。

▲研究発表に向けて、グループで内容や進め方を整理。

 

課題解決の難しさを体感。様々な視点から物事を捉えられるように

 

Q:探究活動/マイプロジェクトを通じて、どんな学びや変化がありましたか

 

研究を通して、自分の視野が広がったと思います。例えば、フィールドワークを行った住宅メーカーについては、以前は「家を作っている会社」というイメージしかありませんでしたが、お話を伺い、空き家を活用したコミュニティ形成といったまちづくりまで行っていることを知りました。

さらに課題解決をするためには、表面的な部分だけではなく、その奥にある原因まで考える重要性も感じました。町のゴミ問題において、私は分別や清掃活動を実施すれば良いのでは?と考えていましたが、フィールドワークを通して、根本的な解決策には住民の会話やコミュニティが鍵となることが分かったんです。

研究における一つひとつの学びを通して、物事における様々な人の関わりを知り、そして課題解決のためには誰がどのような順序で動けば良いのかを深く考えないといけないことを学びました。

 

Q:これからどんなことにチャレンジしていきたいですか

 

まずは高校3年生において個人での研究発表があるので、考える力をさらに磨いていきたいです。
またその先としては、探究活動を通して将来どうしていくのかを考えていきたいと思っています。現時点で、将来なりたい像をおおまかには想像できているのですが、自分の興味を持つことができる分野をもっと探して、さらに具体的にしていきたいです。

 

まずはやってみる。積極的に「いい失敗」を重ねていこう!

 

Q:今回カタリバオンライン for Teensに参加した理由を教えてください

 

学校で企画コンテストがあり、その時にクラスの友達に勧められて、カタリバオンライン for Teensを知りました。
実際に参加した理由としては、「今のうちにできることをとにかくやってみたい」という気持ちがあったからです。高校に入ってから時間の流れが早く感じていて、卒業して社会人になるのもあっという間だろうなと思っています。知らないことも多くまだ社会に出ていない高校生のうちに、多くのチャレンジをしておきたいです。

 

 

Q:カタリバオンライン for Teensに参加してどうでしたか

 

ワークショップを自分で考えて実施するのは正直大変でしたが、それ以上にとても楽しく、終わった時には「自分ってちゃんとやり遂げたんだ!」と達成感がありました。

ワークショップを作る過程では、運営の方々が「こうだったらつきみはどう思う?」という問いかけを多くしてくださり、自分自身で考えて進められたことが良かったです。そして参加している子たちがとても積極的で、ポジティブな意見が多く毎回明るい雰囲気だったので、自分も頑張ろう!と前向きに取り組むことができました。

また実際に自分でワークショップをやってみると、「自分の伝えたいことを第三者目線でわかりやすく伝える力」の大切さを知りました。その背景として、参加者に理解してもらえるだろうと思って作ったグループでのワークが、実際は思うように進まなかったんです。この経験から自分に足りないスキルに気づくことができたので、反省でもある一方、大きな学びだったと感じています。

 

Q:最後に全国の高校生へメッセージをお願いします!

 

難しいことを考えなくて良いので、まずは自分が思うように何でもやってみて欲しいです。実は、私は中学生の頃まで「失敗したらどうしよう…」と考え込んでしまうタイプだったのですが、ある時、そうすると自分のやりたかったことを見失ってしまうのでは?と気づいたんです。

やってみてだめならだめでOK。最初から完璧にできる人なんていません。普段の勉強だって同じように、経験を重ねないと自分が目標とする姿には近づけないですよね。

もし失敗したら、なぜ失敗したのか?を考えれば今後の行動に活かせます。それは「だめだった失敗」ではなく、自分のための「いい失敗」。そう捉えて、積極的に失敗していきましょう!

 

▼つきみさんが実施した高校生企画はこちら!▼

高校生企画「 “MAKE A CITY” 皆で1つの街を創りあげよう!〜多様な視点から見えてくる未来のゴール〜」(23年12月18日実施)