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多様性を理解しあう社会をつくるにはどうしたらいいの?/”問い”を育む 高校生たちの物語 #61

「”問い”を育む 高校生たちの物語。」は、カタリバオンライン for Teensで出会った全国の高校生の「未来」と「探究」を応援するインタビュー企画。

日常の小さな疑問や違和感、純粋な好奇心や”好き”から、迷いながら一歩ずつ「マイストーリー」を歩む高校生を紹介します。

 

かれんさんプロフィール

高校2年生、北海道在住。学校の部活動ではESS部に所属し、英会話や英語のゲームなどを行っている。趣味は読書をすること。福祉系の本をはじめ、様々なジャンルの本を読んでいる。

 

「障がい」「福祉」「子どもたち」を軸に、様々な活動に取り組む

 

Q:今取り組んでいる探究活動/マイプロジェクトについて教えてください

 

私は「障がい」「福祉」「子どもたち」といったキーワードで、探究を行っています。高校2年生の6月に地域の市民センターで行われた障がいに関する講座に参加したことが、探究を始めるきっかけとなりました。

現在は個々に合った支援や子どもたちとの関わり方を学ぶために、主に発達障がいを持った子どもたちが通う「児童発達支援」と「放課後等デイサービス」のボランティアをメインに行っています。夏休みには、子どもを対象にしたイベントや、赤い羽根共同募金などにも積極的に参加しました。

また学校でも同じようなテーマで発表を行う機会があり、障がいや福祉、子どもたちに対してできること、「障がい」というくくりの必要性などについて、考えを深めたり対話をしたりしています。

▲ボランティアにおいて、子どもたちと関わっている様子。

 

一人ひとりの個性と向き合うことが大切。今後は居場所づくりにも挑戦したい

 

Q:探究活動/マイプロジェクトを通じて、どんな学びや変化がありましたか

 

主にボランティアの活動を通して、一人ひとりが持つ個性の違いを理解しあう大切さを学びました。子どもたちの特性の枠に囚われず、それぞれの支援が必要であることを身に染みて感じています。

自分自身の変化としては、二つあります。一つ目は、人の良いところを見つけるのが得意になったことです。ボランティアを始めたばかりの頃は、子どもたちとの関わり方や声掛けの仕方を模索していました。しかし、自分が褒められる経験をしたことで、「自分がされて嬉しいことは相手も嬉しいのでは?」と考えるようになったんです。今では子どもたちの褒めるポイントを探したうえでの声掛けができています。

二つ目は、積極的な自分になれたことです。子どもたちの名前を覚えて自らアプローチをするなど、自分なりに少しずつ行動を重ねました。ボランティアに久々に顔を出した時でも、子どもたちが自分の名前を覚えてくれていたのがとても嬉しかったです。

 

Q:これからどんなことにチャレンジしていきたいですか

 

まずは現在行っているようなボランティアにこれからも関わっていき、活動を通して学びを深めていきたいです。

また、一人ひとりが個性を出すことができる居場所づくりに携わりたいと考えています。居場所づくりの施策として、家と学校以外の“第三の場所”である「サードプレイス」などの取り組みについて最近知り、興味が湧きました。

私が考える「居場所」は、誰もが自分らしくいられる場所のことであり、それは子どもたちだけでなく、全ての人にとって必要なものだと思っています。

 

 

失敗してもいいからやってみよう!「消極的な自分」から「挑戦できる自分」へ

 

Q:今回カタリバオンライン for Teensに参加した理由を教えてください

 

ちょうど探究を頑張りたいと思っていた高校2年生の9月に、SNSでたまたまカタリバの広告を見つけて参加を決めました。

まずはプレゼンテーションなど、探究を進める上で身に付けたいスキル関連のプログラムに多く参加しました。さらに、最終的に自分自身でワークショップを行う「ワークショップデザイン」にも挑戦しました。
カタリバのあたたかい雰囲気が心地良いなと感じており、今も継続して参加しています。

 

 

 

Q:カタリバオンライン for Teensに参加してどうでしたか

 

成長の一つとして、ちゃんと自分を出せるようになりました。私はもともと緊張しやすい性格で、学校でも自分を出すのが得意ではなかったんです。しかしカタリバのプログラムでは、参加者の明るい雰囲気や運営の大学生の方のあたたかい関わり方に励まされ、自然と笑顔になれました。毎回のプログラムに「今日は発言しよう!」といった目標を立てて参加できたことも、成長に繋がったと思います。

またワークショップを実際にやってみて、自分に自信がつきました。企画を進めるうえでは、自分の中で参加者に伝えたいことを明確にし、それに繋がるようにワークの内容をたくさん練りました。障がいや子どもの福祉といったテーマで実施しましたが、「多様性を理解しあおう」という最も届けたいメッセージが参加者に伝わって良かったです。

ワークショップ中に参加者同士が楽しそうに対話をしていたこと、終了後のアンケートで「ワークが良かった」というコメントを貰えたことも、とても嬉しかったです。終わった時にはとても達成感がありました。

 

 

Q:最後に全国の高校生へメッセージをお願いします!

 

私は過去にあまり挑戦をしてこなかったので、探究学習やカタリバでのプログラムは私にとって大きな一歩でした。行動できた背景には、「失敗してもいいからやってみよう!」という気持ちを持ち続けていたことが、一つひとつのチャレンジを後押ししていたと思います。

気づいたのは、失敗しても挑戦をする過程から生まれる学びがたくさんあるということ。
行動すれば、自分の見える世界や視点が変わっていき、自分自身の成長にも繋がります。

ぜひ同年代のみんなも失敗を恐れず、挑戦することを大切にしてほしいです!

 

▼かれんさんが実施した高校生企画はこちら!▼

高校生企画「多様性を理解しあう社会をつくるには?〜障がいや子どもの福祉について深める時間〜」(24年1月31日実施)